汝、星のごとく
講談社 | 2025/07/15
みんなの感想
本屋大賞受賞作ということで、ずっと気になっていたこの作品。文庫化を機に手に取ってみたのですが、読んでよかった。本当に素晴らしい恋愛小説です。 二人の主人公が抱えている心の空白感や、すれ違いながらも惹かれ合う様子が、繊細な心理描写で丁寧に描かれています。恋愛小説というと甘々なものを想像していたのですが、この作品は違いました。生きることの自由さと不自由さ、そしてそれを共に受け入れていく過程が深く掘り下げられていて、読むたびに胸が締め付けられるような感覚を覚えました。 特に感動したのは、二人が時間をかけて成長していく過程です。完璧な恋愛ではなく、時にぶつかり、傷つき、それでも向き合っていく――そういう現実的で誠実な関係性が描かれているんです。主婦になってから、人間関係の複雑さや痛みというものをより理解するようになりましたが、この物語はそうした大人の心情に深く響きました。 焦らず慎重に本を選ぶ私ですが、この一冊は本当にお勧めできます。
本屋大賞受賞作ということで期待して手に取ったのですが、正直なところ「まあこんなものか」という感じでした。 瀬戸内の島を舞台にした二人の恋愛を描いた作品。心に傷を持つ登場人物たちの心理描写は丁寧で、読んでいて彼らの葛藤がしっかり伝わってきます。特に、互いに歩み寄ろうとするけれど上手くいかないもどかしさは、恋愛小説としてよくできていると思います。 ただ、ストーリー全体を通して感じたのは、どこか想定通りというか、予想できる展開が多かったということ。純文学とエンタメの間をふらふらしている印象も受けました。会社の行き帰りに読むにはいいペースですが、心を揺さぶられるような衝撃はありませんでした。 文庫版は読みやすく、ハードカバーより手軽に手に取れるのはいいですね。特に二度目の本屋大賞受賞作という触れ込みに惹かれて読む人にとっては、及第点の作品だと思います。切ない恋愛小説を気軽に読みたいという気分の時には悪くない選択肢になるでしょう。
本屋大賞受賞作ということで手に取った一冊。正直なところ、恋愛小説というジャンルに対しては少し構えてしまう傾向があるのだが、この作品はそうした先入観を見事に打ち破ってくれた。 二人の主人公が抱える孤独や欠落といった人間らしい痛みが、丁寧な心理描写で描かれている。特に印象的だったのは、愛し合うはずの二人がときにすれ違い、ぶつかるという描写だ。完璧な恋愛物語ではなく、生きることの自由さと不自由さの中で揺れ動く姿がリアルに感じられた。 自営業という立場で様々な人間関係を築いてきた経験からすると、この作品に描かれた人間関係の機微や葛藤には、妙に納得させられるところがある。瀬戸内の島という舞台設定も、物語に深みを与えている。 3年の時を経ての文庫化ということだが、十分な価値がある。気軽に読書を楽しみたい時にも、じっくり向き合いたい時にも、どちらの読み方もできる良作だと感じた。
本屋大賞受賞作だから読んでみようか、くらいの軽い気持ちで手に取った一冊でした。ところが読み始めたら、もう止められない。二人の登場人物がぶつかり合いながら成長していく過程が、こんなにも心に響くとは。 瀬戸内の島という舞台設定も素敵で、風景が浮かぶようです。でも何よりいいのは、心理描写の細やかさ。自営業で毎日いろんな人間関係に向き合っていると、この作品で描かれる「すれ違い」や「欠落感」といった感情がすごくよく分かるんですよ。読んでいて「あ、こういう気持ちってあるな」って思わず頷いちゃう場面がいくつもあった。 恋愛小説というカテゴリーに収まらない、人生そのものを描いた作品だと思います。切ない場面も多いけれど、それでも読み終わったあとは温かい気持ちになれる。30代40代の頃に読んだら違う感想を持ったかもしれませんが、今だからこそ響いた部分があるような気がします。文庫化されたのを機に、ぜひ多くの人に手に取ってもらいたい。本当にいい作品に出会えました。
本屋大賞受賞というふれこみに惹かれて手に取ったのですが、期待以上でした。二人の若者がすれ違いながらも一緒に歩んでいく過程が、これほどまでに切実に感じられるとは。 教員をしていると、学生たちの複雑な心情や成長の過程をよく目にします。この作品は、そうした心の揺らぎが丁寧に描かれているんです。暁海と櫂という二人のキャラクターが、完璧ではなく、むしろ傷を抱えているからこそ、彼らの恋愛が妙に説得力を持つ。 何より良かったのは、著者の心理描写の繊細さです。ちょっとした会話や風景描写から、登場人物たちが何を感じ、何を抱えているのかが自然と伝わってくる。瀬戸内の島という舞台設定も相まって、独特の郷愁のような空気感が最後まで続きます。 文庫本というのも気軽に読み進められて良かった。気負わずに読める大人の恋愛小説として、これは本当におすすめできます。久しぶりに「良い本に出会えたな」と満足できる一冊でした。
本屋大賞受賞作ということで期待して読んでみました。島育ちの暁海と転校生の櫂という二人の関係を描いた恋愛小説なんですが、正直に言うと思ったほどハマりませんでした。 心理描写が繊細で丁寧なのは確かなんですけど、その丁寧さがちょっと冗長に感じてしまったというか。二人のすれ違いや葛藤は伝わってくるんだけど、読んでいてどうしても退屈さを感じてしまいました。 新入社員で疲れてるせいか、もっとサッと読める話が欲しかったのかな。漫画やラノベに慣れてると、この文章量と描写だと集中力が続かないんですよね。ストーリーそのものは悪くないんですが、自分好みではなかったって感じです。 文庫化されたのを機に、この手の作品が好きな人は読んでみる価値あると思います。ただ俺みたいなカジュアル読者にとっては、可もなく不可もなく、といった印象です。
本屋大賞受賞作ということで、かなり慎重に情報を集めてから手に取った一冊です。正直なところ、ここまで心が揺さぶられるとは予想していませんでした。 二人の主人公が抱える孤独と欠落が、丁寧な心理描写を通じて徐々に浮かび上がってくるのです。フリーランスで自分のペースを大切にする私だからこそ、彼らがぶつかり、すれ違い、それでも歩み続けようとする姿勢に深く共感しました。生きることの自由さと不自由さ、という相反する概念を同時に感じさせる表現力は本当に秀逸。 切ないで終わるのではなく、その痛みを抱えながら前に進もうとする二人の姿勢が、読者にも静かな勇気をくれます。文庫化による手軽さもあり、何度も読み返したくなる作品です。最近の恋愛小説の中でも傑作だと思います。あえて言えば、感情移入の強さゆえに、心身ともに余裕がある時に読むことをお勧めします。
本屋大賞受賞作ということで期待値高めで読み始めたんですが、その期待値を見事に超えてくれました。瀬戸内の島という舞台設定がもう最高で、風景描写を読んでるだけで心がすっと落ち着く感じ。そこに二人の繊細な心情がぽんと置かれるんですよね。 暁海と櫂、二人とも完璧じゃなくて、むしろ欠けた部分を持ってる。だからこそ共鳴するし、だからこそぶつかる。恋愛ってこんなに複雑で切ないんだ、って改めて思わされました。大学院の研究に疲れてる時に読むと、登場人物たちの成長する過程がほんとに励ましになるんです。 著者の心理描写の細やかさは本当に秀逸。セリフじゃなく、行間に詰まった感情がすごく伝わってくる。読んでて「ああ、この気持ちわかる…」って何度も思いました。気軽に読める小説として最高だし、でもしっかり考えさせられる深さもある。文庫化されたタイミングで読めてよかった。また読み返したくなる一冊です。
本屋大賞受賞作ということで、期待を持って手に取りました。確かに瀬戸内の風景描写は美しく、二人の心理描写も細かいのですが、正直なところ、物語全体としては引っかかる部分が多くありました。 若い世代向けには響く作品なのかもしれませんが、48年生きてきた身からすると、この「切ない運命」とされるものが、やや自閉的で過度にドラマティックに感じられてしまいました。二人の関係性の葛藤は理解できるものの、その解決や展開の過程で納得しきれない部分があり、読み進めるのに少々時間がかかってしまいました。 文庫本として手軽に読める形式は良いのですが、フリーランスとして様々な人間関係を経験してきた立場からすると、もう少し複雑な人間模様や現実的な視点があれば、より深く共感できたのではと感じます。話題作としての価値は認めますが、万人向けではないというのが正直な感想です。
本屋大賞を受賞したということで、つい手に取ってしまいました。最近はこういった話題の作品から読むようになって、失敗が少ないんですよね。 瀬戸内の島という美しい舞台で、心に傷を持つ二人の若者の恋を描いた作品です。読んでいて思ったのは、著者の筆致の優しさ。二人がすれ違ったり、ぶつかったりする場面でも、決して責め立てるようなことがなく、ただそういう痛みも含めて二人を見つめている感じがしました。 人生経験を重ねてくると、完璧な恋愛なんてありえないってことがよくわかるじゃありませんか。この物語もそういう現実的でありながら、それでもなお切実な感情が詰まっていて、読んでいて心がキュンとなりました。 文庫版ということで、手軽に読める点も嬉しい。パートの合間の休憩時間に少しずつ読み進めることができました。若い世代にはもちろん、私たちくらいの年代だからこそ、共感できる部分も多いのではないかと思います。素敵な一冊でした。
本屋大賞を受賞した作品ということで、手に取ってみました。最近は文庫版も出ていて読みやすいですね。 この本は、二人の若者の恋愛を描いたものですが、ありふれた恋愛小説ではありませんでした。瀬戸内の島という舞台設定も良く、そこで育った暁海と、転校してきた櫂という二人の心の動きがとても丁寧に書かれています。 読んでいて思ったのは、人間関係の難しさというか、二人が一緒にいるのに心がすれ違ってしまう、そういう切ない感じがね、とても上手く表現されているんです。私も人生の中でそういう経験がありますから、他人事とは思えず、つい感情移入してしまいました。 著者の心理描写は本当に繊細で、一気読みしてしまいました。75年生きてきた身からすると、若い時代の痛みや葛藤というのは、今振り返ってみても大事なものなんだなあと改めて感じさせてくれます。文庫本で手軽に読める価格というのも嬉しい。気軽に読める割には、心に残る良い作品だと思いますよ。
本屋大賞を受賞した作品ということで、ずっと気になっていたんです。やっと文庫版が出たので読んでみました。 瀬戸内の島という舞台設定の美しさと、二人の主人公が抱える心の痛みが丁寧に描かれていて、ぐんぐん引き込まれました。年を重ねた身からすると、若い時代の切実な葛藤や、すれ違いながらも歩んでいく関係性が、とても胸に響きますね。著者の繊細な心理描写というのも納得です。 一気読みしたくなるほど面白かったけど、ところどころ立ち止まって考えさせられる場面も多くて。生きることの自由さと不自由さ、というテーマが本当に深い。読み終わった後も、あの星のシーンを思い出します。 ボリュームもちょうど良くて、気軽に読める文庫版で手に取りやすいのも良かった。人生経験を重ねた今だからこそ味わえる読み方もあるような気がします。迷わず手に取る価値のある一冊ですよ。
本屋大賞受賞の話題作ということで手に取りました。正直なところ、ここまで心を揺さぶられる恋愛小説に出会ったのは久しぶりです。 二人の登場人物が抱える孤独と欠落が、どうようにして愛情へと変わっていくのか。その過程が実に丁寧に、繊細に描かれています。心理描写の深さが秀逸で、読んでいて登場人物たちの内面がまるで自分のものになるような感覚さえ覚えました。 人生経験を積んできたこの年代だからこそ気づく、人間関係のすれ違いや痛みに共感できる部分も多くありました。若い頃に読んだら、また違う感受性で受け止めたかもしれません。その時々で新しい発見がありそうな、奥行きのある作品です。 瀬戸内の島という舞台設定も素敵で、物語に抒情性が加わっています。「あまりに切ない」という帯の表現は決して大げさではありません。同じ空の下で星を眺めるという表現に、著者の優しさと切実さが詰まっている気がしました。 真摯な恋愛小説を求めている方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。