ママがもうこの世界にいなくても

ママがもうこの世界にいなくても

遠藤 和

出版社:小学館 出版年月日:2021/12/01

小学館 | 2021/12/01

4.12
本棚登録:30人

みんなの感想

感想

この本は、慎重に選書する私だからこそ手に取った一冊だ。病気と向き合いながら、限られた時間の中で人生を全力で生きる女性の記録——それだけで引き込まれた。 遠藤和さんの日記とエッセイを通じて、21歳でがんを宣告されてからの人生が綴られている。何より印象的なのは、彼女の覚悟と愛の深さだ。結婚、妊娠、出産——一般的には当たり前の選択が、彼女の場合は何倍もの葛藤と決断を伴っている。その過程が嘘のない言葉で書かれている。 フリーランスという不確定な職業柄、私自身も人生の予測不可能性とどう向き合うかについて考えることが多い。この本はそうした問いに一つの答えを与えてくれる。絶望的な状況の中でも、それでもなお前に進もうとする意志の力——それが家族との関係の中でどう現れるのかが、静かに、しかし確かに伝わってくる。 容易に涙を誘うのではなく、読者に自分の人生について考えさせる。そういう意味で、この本は単なる感動系の読み物ではなく、人間にとって本当に大切なものは何かを問いかける作品だと感じた。

感想

新聞の書評欄で見かけて、思わず手に取った一冊です。正直なところ、こういった重いテーマの本は慎重に選ぶ方なのですが、この本の評判をいくつか読んでから購入することにしました。 読み始めてすぐに、著者の向き合い方の潔さに胸を打たれました。21歳でステージ4の宣告を受けながら、それでも人生を前に進めようとする姿勢。夫との関係、娘との時間を記した日記の数々は、決して悲壮的ではなく、むしろ静かな強さと愛に満ちています。 自分も人生のいくつかの分岐点を経験してきた身として、限られた時間の中で何を選ぶのかという問いが深く心に残りました。抗がん剤治療と出産という難しい選択をめぐる描写は、夫婦の信頼関係がいかに大切であるかを改めて感じさせてくれます。 エッセイとしての文章も丁寧で読みやすく、重いテーマながら一気読みしてしまいました。人生について、家族について、あらためて考えさせられる、本当に良い本に出会えたと思います。

感想

SNSで話題になっていたので手に取ってみました。21歳でがん宣告を受けた女性が、愛する人との関係の中で人生と向き合った日記とエッセイの記録です。 率直に言うと、期待していた感動がすべて詰まっているわけではありませんでした。テレビで放送された結婚式の話は知っていたので、その背景にある葛藤や決断について、もっと深く掘り下げた内容を想像していたんです。実際に読んでみると、日記の断片と思考の切り片が散在している印象で、ストーリーとしてのまとまりが少し物足りなく感じました。 ただ、だからこそリアルなのかもしれません。きれいにまとめられた物語ではなく、限られた時間の中で揺らぎながら生きる人間の声がそこにある。「統計なんて関係ない」という強い意志と、それでも不安が訪れる瞬間の両方が存在する。その両義性を受け入れることが、人生を見つめるうえで大切なんだと、読了後に考え直しました。 話題の本として、そして家族について考えるきっかけとして、読む価値のある一冊です。

感想

SNSで話題になっていたので、どのような内容なのか確認したくて手に取りました。 21歳でステージ4のがんを宣告されながらも、結婚して出産を選んだ著者の人生記録です。医学的な詳細よりも、夫婦間の愛情や家族計画に関する葛藤に重きが置かれた構成になっています。 率直に感じたのは「感動の物語」としてパッケージ化されているのでは、という違和感でした。確かに著者の選択と決意は尊重されるべきですが、その過程や心情描写が予想以上に淡白に感じられました。エンジニアとして分析的な視点かもしれませんが、もっと内面の揺らぎや葛藤の詳細があれば、より深い理解ができたのではないでしょうか。 またメディアで既に知られている内容が多いため、書籍化による新しい情報や視点の追加が限定的だった点も残念です。娘さんへのメッセージという核となるテーマは伝わってきますが、全体的には「読んでおくべき話題作」というより「既存の情報を整理した記録」という印象に留まりました。 重いテーマを扱った作品だからこそ、より繊細で層厚い表現を期待していただけに。

感想

人生とは何か、愛とは何かを問い直させてくれる一冊に出会いました。 ステージ4の大腸がんと向き合いながら、夫と子どもを愛し続けた遠藤和さんの記録です。21歳で余命告知を受けた若さ、それでも人生を諦めない強さ、そして何より家族を思う心の深さに心を揺さぶられました。 この本の素晴らしさは、重い現実を重く書かないところです。日々の記録を通じて見えるのは、闘病者の悲壮感ではなく、限られた時間を精一杯愛で満たそうとする姿勢。娘さんへの想い、夫への感謝、人生への向き合い方が、ありのままに綴られています。 医学的な知識や心理学的分析ではなく、一人の女性の「生きた証」として読むことで、初めて響いてくるものがあります。自分たちの日常がいかに尊いか、家族と過ごす時間がいかに貴重か、改めて気づかされました。子どもを持つ親だからこそ、またそうでない人にも考えさせられる、深い内容です。

感想

SNSで話題になっていたので、気になって手に取りました。正直、こんなに心を揺さぶられるとは思いませんでした。 21歳でステージ4の大腸がんを宣告された遠藤和さんが、それでも人生を諦めず、夫との愛を貫き、娘を出産した——その事実だけでも驚異的なのに、この本は単なる感動物語ではなく、日記という形式で日々の葛藤や喜びが生々しく記録されているんです。 公務員という立場で、つい「起こりうる最悪のシナリオ」を考えてしまう私だからこそ、余命という統計と向き合いながらも「私は大丈夫」と言い切る強さに惹かれました。きっと綺麗ごとではなく、深い絶望を経た先の言葉なのだと感じます。 娘さんへの向き合い方、夫婦間の信頼、そして自分の人生に対する真摯な態度——どれもが素晴らしく、読み終わった後は不思議な温かさが残りました。今を生きることの大切さを改めて考えさせられます。同年代だからこそ、より一層刺さった一冊です。

感想

テレビで見かけたご夫婦の話だと聞いて、手に取ってみました。ステージ4のがんと向き合いながら、家族との時間を大切にされた姿勢には本当に頭が下がります。ただ、率直に申し上げると、この本の構成にやや物足りなさを感じてしまいました。 日記形式で綴られた日常の断片は切実で、読み手の心に確かに響きます。でも、そうだからこそ、もう少し深掘りしてほしかった部分が多いんです。ご本人の心の揺らぎ、ご家族との葛藤、治療の選択に至る迷いなど、もっと詳しく知りたい気持ちが残ってしまいました。 気軽に読める本を探していた私には、かえって中途半端に感じられてしまったのかもしれません。大切なテーマだからこそ、読み手としてはより丁寧な物語の展開を望んでしまいます。愛する家族への想いは十分に伝わってくるのですが、全体としてはもう一歩、踏み込んだ表現があってもよかったように思います。

感想

この本を手にしたのは、SNSで話題になっているのを見かけたから。正直、重い内容だろうなと覚悟して読み始めたんですが、思っていたのと全く違いました。 遠藤さんの日記という形式だからこそ、その時々の素直な気持ちが伝わってくるんです。絶望的な状況なのに、どこか前向きで、時には冗談めいた言葉遣いで「あ、この人本当に生きてるんだ」って感じる。限られた時間の中で、愛する人との日常をこんなに大切にしている姿勢に心が揺さぶられました。 大学院の研究で疲れてる時とか、人生について考えてしまう時に読むと、自分がいかに小さなことで悩んでいるのか気づかされます。でも同時に、日々を丁寧に過ごすことの大切さ、好きな人との時間がいかに貴いのかが痛いほど分かる。 重いテーマだけど、絶望の本ではなく、愛と人生を考える本。読み終わった後、ぼんやり考え込んでしまいました。本当に大事なものって何なのか。そういう問いを静かに投げかけてくれる素敵な一冊です。

感想

話題になっていたこの本、ようやく手に取りました。正直なところ、ここまで心を揺さぶられるとは思いませんでした。 21歳でステージ4の大腸がんを宣告された女性と、彼女を支える夫の愛の物語。テレビで放映された結婚式の話は記憶にありましたが、その後の人生がこれほど濃密だったとは。抗がん剤の治療と妊娠という選択、母になることへの執念と覚悟。淡々とした日記形式で記されているからこそ、その言葉の重さが胸に突き刺さります。 残された時間を直視しながら、それでも娘との日常を紡いでいく姿勢。夫への信頼と感謝。我々の世代からすると、こうした人生の困難への向き合い方について改めて考えさせられます。決して悲劇的ではなく、むしろ「生きることの本質」を問いかけてくる作品。 中年になると人間関係や人生について思索することが増えますが、この本は確実にそのタイミングに読む価値がある。仕事や日常に追われる私たちへの静かなメッセージが込められていると感じます。多くの人に読んでほしい一冊です。

感想

テレビで見かけたこの本のタイトルが気になって、手に取ってみました。21歳でがん宣告を受けながら、それでも人生を前に進めようとした女性の記録ですね。 正直なところ、感動系のノンフィクションは時々重くなりすぎてしまうことがあるんですが、この本はそこまで押しつけがましくない。むしろ淡々とした日記形式で、ご本人が毎日をどう過ごしていたのか、何を考えていたのかが伝わってくる。夫への説得や、子どもを持つ決断についての描写も生々しくて、机上の空論ではない現実の重さが感じられます。 ただ、構成としてはやや散漫に感じた部分もあります。もう少し焦点を絞って、特定のエピソードをじっくり掘り下げてくれたら、さらに心に残る本になったんじゃないかな。自営業をしていると、人生の時間の使い方について考えさせられることが多いので、その点では参考になりました。 読みやすさと内容のバランスを考えると、標準的な評価というところでしょうか。

感想

SNSで話題になってるこの本、実際に読んでみてすごく考えさせられました。21歳でステージ4の大腸がんを宣告されて、それでも人生を諦めず、愛する人と結婚して、子どもまで産み育てるという選択をした遠藤和さんの日記と記録。正直、最初は重いテーマだなって構えてたんですけど、読み始めたら一気読みしちゃいました。 何が心に残ったかって、絶望的な状況の中でも、ユーモアを忘れずに、夫や娘への愛情を大事にしようとする姿勢です。日記だからすごく生々しくて、でも変に美化されてない感じがいいんです。医学的な情報も混ぜながら、本当に人間らしく書かれている。 娘さんのために、そして夫さんへの愛を形に残したいという気持ちが伝わってきて、何度も泣きそうになりました。人生ってなんだろう、家族ってなんだろうって改めて考えさせられる一冊。今、話題になってる意味がすごくわかります。専門学校の勉強で疲れてる時こそ、こういう本を読むことって大事だなって感じました。

感想

教室で日々、生徒たちの成長を見守る仕事をしていると、人生ってなんなのかと考えさせられることがよくある。この本を読んで、そのぼんやりとした思いが一気に形になった気がした。 21歳でステージ4のがん宣告を受けた著者が、それでも愛する人と結婚し、娘を産み、その子に向けて日記を綴る——言葉にするとシンプルだけど、読んでみると本当に圧倒される。特に心に残ったのは、絶望的な状況下で著者が見つめ直す「幸福」の定義だ。健康で長生きすることだけが幸せじゃない、という視点は、つい効率や成績を重視してしまう教育の現場にいる自分に大きな問いを投げかけてくれた。 抗がん剤をやめてでも子どもを持つことを選ぶ、その決断と覚悟。夫との関係性。そして娘への向き合い方。どれもが静かで、それでいて揺るがない強さを持っている。気軽に読める本ではないかもしれないけれど、人として大切なものを思い出させてくれる一冊だと思う。

感想

SNSで話題になってて気になって読んでみたんですけど、本当に良かった。最初は重いテーマだから躊躇してたけど、読み始めたら止められませんでした。 21歳でステージ4のがんを宣告されるって、自分と同じくらいの年代じゃないですか。そこから結婚して、子どもまで産もうって決断する勇気に正直圧倒されました。日記形式で書かれてるから、著者の本当の気持ちとか葛藤がダイレクトに伝わってきて、何度も泣きました。 特に夫との関係性が素敵で、「絶対別れない」って言葉とか、支え合う二人の姿勢とか、こんなに純粋な愛があるんだって改めて考えさせられます。重いけど決して暗くなくて、むしろ生きることの大切さとか家族の意味とか、大事なことに気づかせてくれる本です。 高校生の今だからこそ読んでほしい。人生って何か、大切な人のことをどう思うのか、そういうことが詰まってます。話題になってるのも納得できました。

感想

人生の選択肢が限定される中で、それでも前に進もうとする覚悟と愛情の形を記した作品。21歳でステージ4の診断を受けながら、結婚し、出産を選択した著者の軌跡は、多くの人にとって考えさせられるものになるはずです。 特に印象的だったのは、統計的な予測と個人の人生が交錯する緊張感。医学的な見通しと向き合いながらも、夫との関係、子どもへの思い、自分の人生設計をどう折り合いをつけるか。管理職として判断と責任の連続にある私にとって、人生という最大のプロジェクトマネジメントを見る思いでした。 日記形式で綴られているため、読みやすく、かつ著者の息づかいが直に伝わってくる点が秀逸。感情的になりすぎず、客観的でありながら誠実な記述姿勢が大人の読者としての信頼感を高めています。重いテーマですが、決して絶望的ではなく、限られた時間の中での愛の実践をどう紡ぐかという問題提起に満ちています。人生について根本的に考え直す必要がある方には、ぜひ手にしていただきたい一冊です。

感想

評判の良さに惹かれて手に取った作品でしたが、期待以上の感動がありました。 21歳でステージ4の診断を受けた著者が、それでも人生を諦めず、愛する人とともに歩んでいく様子が綴られています。特に印象的だったのは、彼女の覚悟と決断の重さです。治療を続けるか、それとも出産という選択肢を取るのか——その葛藤が、日記という形で生々しく伝わってきました。 感情的な言葉に走るのではなく、淡々と日常を記録する筆致が良いのだと思います。母親としての喜び、妻としての思いやり、そして自分の死への向き合い方が、読み手にとって重く、でも希望を失わない形で届きます。 正直なところ、手に取るまでは「重い本かもしれない」と躊躇していました。でも読んでみると、悲観的ではなく、むしろ人生の選択肢と覚悟について考える機会をくれる良書です。フリーランスとして人生の先行きが不確定な自分だからこそ、改めて「今」の大切さが胸に響きました。多くの人に読んでほしい一冊です。

感想

人生の重みを感じさせる本です。二十代で余命を宣告された若い女性が、それでもなお愛する人との結婚を選び、母になることを望む。その決断の強さに、思わず背筋が伸びました。 本書は単なる闘病記ではなく、限られた時間の中で、どう愛を紡ぎ、どう生きるかという根本的な問いかけです。日記形式で綴られた言葉は素朴ながらも力強く、読み手の心に静かに迫ってきます。困難な状況下での夫婦の絆、幼い娘への思い—この方が遺したメッセージは、生きることの本質を教えてくれるようです。 ボランティアで様々な方々とお会いしてきた経験から申し上げますと、人間の可能性と生きる意味について、この本ほど誠実に向き合った作品は稀です。決して重くなりすぎず、むしろ希望や温もりが感じられるのは、著者の人生観の深さゆえでしょう。 人生百年時代と言われますが、時間の長さではなく、いかに充実した日々を過ごすか。そのヒントがここにあります。多くの人に読んでいただきたい一冊です。

感想

読み始めてから、何度も手が止まってしまいました。 21歳でステージ4のがんを宣告された著者の、娘さんへの向き合い方や、ご家族への思いが、これほどまでに真摯に綴られているとは思いませんでした。慎重に選ぶ方なので、最初は少し躊躇がありました。けれど、レビューで「人生について考え直される」という感想が複数あり、思い切って読んでみたのです。 正解でした。限られた時間の中で、それでも娘さんのために最善を尽くそうとされる著者の姿勢には、ただただ頭が下がります。特に、日記形式で綴られた日々の葛藤や喜びは、私たちが当たり前だと思っていることの大切さを改めて教えてくれます。 決して重たいだけの本ではなく、希望や愛情もしっかり感じられるのが素晴らしい。母親として、妻として、一人の女性として生きる著者の言葉は、深く心に響きました。同じ女性として、人生の貴重な問い直しをさせていただいた気がします。 もし迷われている方がいたら、ぜひ読んでいただきたいです。

感想

正直、このタイトルを見た時は少し躊躇してしまいました。重すぎるテーマかもって思ったし、高専の勉強で忙しい中、精神的に疲れるかなって。でも思い切って読んでみて、本当に良かった。 21歳でステージ4の大腸がんと宣告された女性が、それでも人生を前に進める決断をしていく過程が、日記という形で綴られています。最初は暗いものを想像していたんですが、全然違った。むしろ、将一さんとの関係、生まれてくる娘さんへの想い、人生の選択肢について深く考えさせられます。 すごく個人的な記録なのに、読んでいると自分事のように感じられる。特に、子どもを持つことの決断の重さとか、限られた時間の中で何を大切にするのかってテーマは、今の僕たちにもなぜか響くんです。重たいけど決して暗くない。むしろ、愛とか希望について改めて考えるきっかけになる一冊。 慎重に本を選ぶ方だからこそ、自信を持ってお勧めできます。人によっては感情的に揺さぶられるかもしれないけど、それだけの価値がある作品です。

感想

子どもを育てる親として、この本には心を揺さぶられました。21歳でステージ4の大腸がん告知を受けながら、人生を諦めず、むしろ限られた時間の中で何ができるかを問い続ける著者の姿勢に。 何より印象的だったのは、夫への向き合い方です。病気という困難の中でも、自分たちの人生を主体的に選択していく様子がすごく素敵だなと思いました。子どもを産みたいという選択、そのために抗がん剤を止めるという決断。簡単な選択ではないはずなのに、夫婦で一緒に決めていく過程が丁寧に綴られています。 日記形式で書かれているので、気軽に読み進められるのも良かった。難しくなりすぎず、でも深い。主婦業をしながら家事の合間に読むのに丁度いいボリュームです。病気や死について考えさせられますが、むしろ今この瞬間がいかに大切かを改めて気づかせてくれる一冊。親として、人間として、読んでよかったと心から思います。

感想

話題になっていたこの本を手に取ったのは、実は経営判断や人間関係に関する示唆があるかもしれないと考えたからです。しかし開いてみると、それは甘い予想でした。 21歳でステージ4の大腸がんと告知された遠藤和さんの、夫への説得、妊娠、出産、そして現在へと続く人生の記録。日記とエッセイの形式で綴られた本書は、私のような中年女性の心に深く突き刺さります。何度も「大丈夫」と自分に言い聞かせながら生きる強さ、そして何より家族への向き合い方がこれほど具体的に、等身大で描かれた作品は珍しい。 管理職として部下と人生について語り合うこともありますが、この本は私の人生観そのものを揺さぶりました。死と向き合いながらも「今」を全力で生きる姿勢。娘さんへの愛情の形。それらすべてが、決して綺麗事ではなく、泥臭く、でも確かに存在するものとして伝わってきます。 現代人が忘れかけている「人生の本質」を問い直させてくれる、一冊です。

感想

人生で最も重い決断を迫られた時、人はどのように生きるのか。その問いに真摯に向き合った一冊です。 21歳でステージ4の大腸がんを宣告された著者が、娘への思いと死の恐怖の間で揺らぎながら、限られた時間をどう生きるかを記した記録。冷徹でありながら、深い愛情に貫かれた日々の記述は、読む者の心に静かに迫ります。 医学的な詳細や美談に陥らず、むしろ著者の揺らぎや葛藤、時に険しい感情までもが丁寧に綴られているところが秀逸です。「余命は統計」という冷徹な視点と、それでも娘に「絶対」と約束する揺るがぬ決意の間にある緊張感は、単なる感動譚では済まされない何かを読み手に与えます。 ステージ4という絶望的な診断の中での出産という究極の選択。その背後にある家族との葛藤、医療との向き合い方、そして何より「親とは何か」という問い。39歳の自分にも深く響く問題提起がありました。重い内容ですが、読み終わった時、生きることの意味について改めて考えさせられる、大切な一冊です。

感想

人生について考えさせられる本との出会いだった。21歳でがん宣告を受けた著者が、それでも愛する人と歩むことを選び、限られた時間の中で何を大切にするのかを問い続ける記録である。 自営業をしていると、経営判断や人生設計について常に現実的な選択を迫られる。しかし本書を読むと、統計や確率といった論理的な数字では測れない、もっと根源的な何かに揺さぶられる。著者と夫の対話、日記の記述から滲み出てくるのは、絶望ではなく、むしろ人生を全肯定しようとする力強さだ。 特に印象深いのは、葛藤の過程が素直に綴られていることである。きれいごとや美談に仕立てるのではなく、苦悩しながらも前に進もうとする著者の姿が、かえって深い感動を呼ぶ。53年を生きた立場から見ても、人間関係の本質、覚悟とは何かについて、この作品が示唆するものは大きい。 人文的価値のある、読む価値のある一冊だと言える。

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