九十歳。何がめでたい

九十歳。何がめでたい

佐藤 愛子

出版社:小学館 出版年月日:2016/08/01

小学館 | 2016/08/01

4.18
本棚登録:15人

みんなの感想

感想

映画化が決定したというニュースで手に取った一冊だ。佐藤愛子さんは我が世代の大先輩で、これまでの作品もいくつか読んでいるが、このエッセイには彼女の真骨頂が詰まっていると感じた。 九十歳を迎えた著者が「何がめでたい」と言い放つタイトルの通り、世間一般の老年礼賛など一切ない。むしろ老いの不便さ、人間関係の煩雑さ、社会への違和感を率直に、時にはユーモアを交えて綴っている。自分も五十代後半に差し掛かり、いずれ迎える老年期について、どう向き合うべきかを考えさせられた。 興味深いのは、著者がこの本を執筆するに至った背景だ。完成した最後の大作を後に、一度は筆を置くはずだったのに、再び立ち上がった創作の衝動。その結果として生まれたこのエッセイは、かえって自由で、ときに毒舌的で、驚くほど現代的だ。 正直に自分の気持ちを言葉にする、そうした姿勢の大切さを改めて学んだ気がする。人生の先輩からの、等身大のメッセージだと思った。

感想

映画化決定というニュースで手に取った一冊。93歳の佐藤愛子さんが、人生の終盤で次々と放つ本音のエッセイです。 「ヤケクソが籠っている」というタイトルの説明からして、もう覚悟を決めた感じが伝わってきます。長い作家生活に一区切りつけたはずが、もう一度筆を握った理由。その潔さと、それでいてどこか茶目っ気のある語り口がたまりません。 女性セブンに連載されていた時期もあるので、一編一編が読み切りやすく、朝の支度中や家事の合間にちょうどいい長さです。年を重ねることへの率直な視点、これまで言えなかったことを言い切る爽快感、そして時には自分の人生を振り返らせられるような深さもある。 42歳の私たちが読んでも「こんなふうに年を重ねたいな」と思わせる前向きさと、「人生ってこういうものか」と納得させる説得力があります。映画化も納得。本で先に読んでおいて、俳優たちの演技とどう重なるのか見比べるのも楽しそう。

感想

映画化決定というニュースで手に取った一冊。佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』は、正直に言って期待以上の面白さだった。 作家人生の集大成と語った後、再び筆を握った93歳の著者の言葉には、ある種の吹っ切れた感じがある。タイトルの通り、高齢であること自体を素直に肯定しているわけではなく、むしろ人生の後期に待つ現実を、皮肉とユーモアで綴っている。 女性セブンに連載されたエッセイを読んでいた身としては、加筆修正版が出ると聞いてすぐに購入した。年を重ねることへの漠然とした不安を抱える我々同年代には、この本の視点が非常に参考になる。説教臭くなく、かといって単なる気休めでもない。生きることの実感が言葉に詰まっている。 会社での人間関係の疲労、親の介護、人生の折り返し地点での迷い——そうした日常の重たさを、この本は軽々と跳ね返してくれるような力がある。映画化も納得の一冊だ。

感想

最近、新聞で映画化のニュースを見かけてから、この本が気になってしょうがなかった。93歳の佐藤愛子さんが書いた『九十歳。何がめでたい』だ。 手に取ってみると、タイトルから漂う「ヤケクソ」の匂いに引き込まれた。同じような年代を迎えつつある身としては、正直なところ、ありのままの年寄りの気持ちが書かれているのが何ともいい。世間一般的な「敬老の日」的な美化された老人像なんか吹き飛ぶような、本当の人間くささが溢れている。 『女性セブン』に連載されていたというだけあって、一篇一篇が読みやすく、どこからでも拾い読みできるのがありがたい。いちいち背を正して読む必要もなく、気の向いた時に手に取って、クスッと笑ったり、深く頷いたりできる。これぞエッセイの醍醐味だと思う。 作家としての幕を下ろしたはずが、再び上げたという背景も興味深い。長く生きてきたからこそ見える世界、言える言葉がこんなに生き生きしているのは素晴らしい。映画も見てみたいと思わせる一冊だ。

感想

同年代の佐藤愛子さんの率直な言葉に、思わず引き込まれてしまいました。93歳になった今なお、こんなに生き生きとした文章が書けるなんて…正直、驚きです。 このエッセイの魅力は、九十歳だからこそ言える、ぶっきらぼうな本音にあります。タイトルの「何がめでたい」というヤケクソめいた表現も、決してネガティブではなく、人生をしっかり見つめた上での言葉なんだと感じます。連載された『女性セブン』での記事をまとめたものということですが、長年の作家生活で培った思考が、凝縮された短編エッセイとなって光っています。 最近は私たちの世代の本も増えていますが、こういった年を重ねたからこその視点、経験から来る洞察の深さは、何物にも代え難いものですね。映画化も決まったと聞き、どのように表現されるのか興味深いです。年を重ねた女性だからこそ感じることを、素直に言葉にした良い作品だと思います。

感想

映画化が決定したというニュースを見かけたので、手に取ってみました。93歳の現役作家による痛快エッセイということで、どんな内容かと期待していたのですが、読んでみると正直なところ予想より地味な印象を受けてしまいました。 佐藤愛子さんの長年の執筆活動で培われた達観した視点や、人生経験に基づく洞察は随所に感じられます。特に、加齢に伴う身体的な衰えや人間関係の変化に対する向き合い方には、教員として生徒たちにも参考になる部分があるなと思いました。 ただし、エッセイ集という性質上、個々の文章が短く、「もう少し掘り下げてほしかったな」という物足りなさが残ります。連載時は週刊誌という限られたスペースだったので、その制約が影響しているのでしょう。加筆修正の話もありましたが、もう一段深められていたら、より強い印象を受けたのではないかと感じます。 世間で話題の著作だからこそ読んでみるべき一冊ではありますが、特別な驚きや感動を求めるなら、肩の力を抜いた気持ちで向き合うのが良さそうです。

感想

映画化決定のニュースを見かけて、つい手に取ってしまいました。93歳の作家・佐藤愛子さんが、「もう書くことはない」と引退宣言した後に始めた連載エッセイということで、どんな内容か興味津々だったんです。 実際に読んでみると、確かに年を重ねた視点からの率直な言葉が詰まっていて、「ヤケクソが籠っている」というタイトルの説明にも納得できました。人生経験の重みがあるからこそ出てくる毒舌っぷりや、世間一般への違和感の示し方は興味深い。 ただ、正直なところ、エッセイ集ということもあって統一感がやや薄いように感じました。短編が連載されたものを集めた構成なので、テーマにばらつきがあり、すべてが心に深く残るわけではないというか。映画化の影響で話題になっているのは分かりますが、思ったより驚きや共感は限定的でした。 高齢者の人生観を学べるという点では勉強になりますし、軽く読める長さも良いです。ただ、特別に心動かされたわけではなく、「へえ、そういう考え方もあるんだ」くらいの印象で終わってしまったかな。流行に乗って読みたい人向けという感じです。

感想

佐藤愛子さんの本というだけで手に取ってしまいました。93歳とは思えない歯切れの良さと、ユーモアたっぷりな文体にすっかり引き込まれてしまいます。 「ヤケクソが籠っています」というご本人の言葉の通り、人生の最期の段階で敢えて毒舌を振るう姿勢が素敵です。高齢になることへの不安や諦観ではなく、むしろ「ここまで来たんだから好きなことを言う」というぶっ飛んだ自由さが伝わってくる。公務員の日常は規則だらけなので、こういう自由闊達な生き方を見ると本当に羨ましくなります。 連載をまとめたということもあり、読みやすいのもいいですね。仕事が終わった夜、ベッドで少しずつ読み進めるのが習慣になってしまいました。随所に出てくる人生経験に基づいた言葉選びや比喩が、さらりとしているのに心に残ります。 映画化も決定したとのことですが、原作を先に読めて良かった。この生き生きとした文体が画面でどう表現されるのか、今から楽しみです。

感想

映画化が決まったというニュースで手に取った一冊です。佐藤愛子さんの本は以前から好きでしたが、このエッセイは本当に素晴らしい。 90歳を迎えた著者が、人生の最終章で感じることを率直に、そしてユーモアたっぷりに綴っています。「何がめでたい」というタイトルに込められた、ヤケクソめいた反骨精神が最高ですね。長年の執筆活動を終えたはずだったのに、また筆を執ったその心意気。 読んでいると、歳を重ねることへの覚悟や、世の中への違和感、家族のことなど、自分たちの世代にも響く内容がたくさんあります。佐藤さんの視点は辛辣で、時に毒舌ですが、そこに優しさと深い人生経験が感じられて、すっと心に入ってきます。 正直、93歳でこんなに鮮烈な文章が書けるのかと感動しました。自分たちもこんな風に歳を重ねたいと思わせてくれる一冊。映画化も見てみたくなります。

感想

映画化決定の知らせを見かけて、つい手に取ってしまいました。93歳の著者・佐藤愛子さんが「ヤケクソが籠っている」と語るタイトル通り、本当に痛快で面白い! 長年の創作活動に一度は幕を下ろしたはずが、再び筆を握ったという背景がいいんです。だから書かれていることが本当に自由で、世の中の理不尽さに対してズケズケと物申しているのに、不思議と嫌味がない。むしろ爽快感さえ感じます。 人生が長いって素敵だなって思う反面、社会に対する違和感や疲れも一緒に綴られていて、共感できる部分がたくさんありました。年配の方ならではの視点で語られる現代社会への辛口コメントは、私たち若い世代にとって新しい視点をくれるし、同時に「ああ、こういう想いで年を重ねていくんだ」という何か温かいものも感じます。 エッセイ集なのでサクサク読み進められるし、時間がない学生生活でも気軽に楽しめました。映画もぜひ見たいです。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ