容疑者Xの献身
文藝春秋 | 2008/08/01
みんなの感想
話題作だからと手に取ったこの本、本当に面白かった!数学者の石神が隣人のために企てる完全犯罪という設定だけで興味をそそられるんですが、読み進めていくうちにどんどん引き込まれていきます。 何より素晴らしいのは、犯罪サスペンスでありながら登場人物たちへの深い感情移入が生まれるところ。石神の献身的な想いと行動、そして湯川学との対峙が絶妙に絡み合って、最後まで一気読みしてしまいました。家事の合間にコーヒー片手に読んでいたはずが、気がついたら徹夜している自分がいました(笑)。 東野圭吾さんの文章は分かりやすいのに奥深く、ミステリーとしての謎解きの面白さと、人間関係の複雑さがしっかり両立しているんです。ガリレオシリーズの初の長編だということですが、これなら他の作品も読みたくなりますね。日常から少し離れて、頭も心も使いながら楽しめる素敵な一冊でした。
随分前から話題になっていた本だから、この年になってようやく手に取ってみたよ。直木賞受賞作ということで、期待も大きかったんだがね。 ストーリーは確かに巧妙で、完全犯罪を企てる数学者と、それを追う物理学者という設定の対比は面白い。天才同士の対戦という趣向も、なかなかうまく構成されている。読み始めたら引き込まれて、一気に読み進めてしまった。 ただ、正直なところ、これといって心に残るものがなかったな。謎解きとしてはきちんと着地しているし、登場人物たちの動きも納得できるんだが、それ以上の何かがない。自営業で長く生きていると、こういう「仕掛けの面白さ」だけの本は多くあるのを知っているからね。 文庫本という手軽さは良い。寝る前に少しずつ読むのに適している。話題作として一度は読んでおいても悪くない作品だとは思う。ただ、これを人に強く勧めようとは思わないな。及第点といったところか。
世間で話題になっていたので、図書館で借りてみました。評判通りの傑作でした。 天才数学者が隣人への秘かな想いから完全犯罪を企むという設定が秀逸。東野圭吾さんはやはり違いますね。物理学者の湯川学とのやり取りが緊張感を生み出していて、ページをめくる手が止まりませんでした。 年を重ねると、登場人物たちの心理描写の細やかさが身に染みます。石神という男の純粋さ、そして悲哀。隣人の母娘を想う心情。読み進めるにつれて、単なるミステリーではなく、人間の業や愛情について考えさせられました。 直木賞受賞作というのも納得です。ボランティア仲間にも勧めたい一冊。文庫版なので入手も簡単ですし、長編ながらテンポよく読めるのもいいですね。久しぶりに夜更かしして読み耽ってしまいました。同じシリーズの他の作品もぜひ読んでみたいと思わせてくれる、そういう魅力のある本です。
新聞の書評欄で見かけて、何度も映画化されてるという噂も聞いたので、この年になって読んでみました。 天才数学者が隣人のために完全犯罪を企てるというのは、なかなか興味深い設定ですね。石神という人物の献身的な想いと、それが引き起こす事件との緊張感は十分に感じられます。東野圭吾という人気作家だけあって、物語の組み立ては上手くできています。 ただ、正直なところ、これといって心を掴まれるようなことがなかった。推理小説としての面白さはあるんでしょうが、私のような年配者が読むと、登場人物たちの心情描写がどこか他人事に感じられてしまう。昔読んだミステリーの方が、もっとドキドキさせてくれた気がします。 本自体の作りもいい。文庫本で読みやすく、パート仕事の合間に気軽に読み進められる程度の面白さは確かにある。悪い本ではないんです。ただ、わざわざ誰かに勧めたくなるほどではない、という感じでしょうか。時間がある時に読む分には良い時間つぶしになります。
話題の作品ということで手に取ってみました。直木賞受賞作というのも興味をそそられたものです。 天才数学者が隣人のために完全犯罪を企てるという設定は、なかなか興味深い。石神という人物の秘められた想いと行動が、物語の中心になっているわけですね。湯川学というかつての親友が謎に挑むという対比も、なるほどと思わせるところがあります。 ただ、正直なところ、自分の年代にとっては少し新しすぎるのかもしれません。物理学や数学の理論が多く登場するのですが、そうした部分について行くのに労力がいりました。若い頃なら、こういった知識的な側面にもっと興味が持てたかもしれませんね。 物語としては筋道が通っていて、読んでいて退屈することはありませんでした。ただ、特に心を揺さぶられるような場面があったかと言えば、そこまでではなかったというのが率直な感想です。流行っているのも分かるような気はしますが、個人的には「まあ、こんなものか」という印象が残ってしまいました。 定年後の読書生活の中では、これからも様々な作品を試してみるつもりです。
ずっと気になっていたこの本、やっと読む時間ができました。噂通り、すごく面白い! 天才数学者が秘かな想いを寄せる女性を救うために完全犯罪を企てるなんて、こんなストーリーが実在するはずないのに、東野圭吾さんの筆にかかると本当にありそうに思えてしまいます。石神と湯川学の対立がもう、ページをめくる手が止まりません。 何度も「えっ、そんなオチ?」と驚かされました。特に後半、謎が徐々に明かされていくくだりは、もう一気読み必至。登場人物たちの心情描写も素敵で、単なるミステリーの枠を超えた深さがあります。 家事の合間に読んでいたのに、続きが気になって中断できなくなってしまいました。直木賞受賞作という評判も納得です。難しい数学や物理の話が出てきても、それが物語を盛り上げる要素として自然に組み込まれているから、途中で挫折することもありませんでした。 ガリレオシリーズの初長篇とのことなので、他の作品も読んでみたくなりました。このレベルなら楽しめそうです。
話題作だからと手に取ったんですが、期待値が高すぎたのかな…というのが正直な感想です。 石神という天才数学者が、隣人への片思いから完全犯罪を計画するという設定は魅力的だし、湯川学との対比も面白い。ミステリとしての構成も緻密で、さすが直木賞受賞作だなと思わせる出来栄えではあります。でも、読んでいて何か心がつかまれる感じがなくて。登場人物たちとの距離感が、ずっと一定のままというか。 大学院の研究で論文をたくさん読むからかもしれませんが、この物語が「伝えたいこと」が明確に見えてこなかった。犯罪を計画する過程の知的興奮は味わえるんですけど、そこから先の人間ドラマが…もう一歩足りない気がするんです。 ガリレオシリーズは人気があるみたいだし、ミステリ好きなら絶対楽しめると思います。ただ私個人としては「あ、面白かった」で終わってしまった。もう一度読み返そうとは思わないかな。
話題の『容疑者Xの献身』をようやく読了しました。ずっと気になっていた作品だったんですが、期待値通りどころか、それを大きく上回る面白さでした。 東野圭吾さんの代表作だけあって、ミステリー部分のプロット構成が見事です。完全犯罪を企てる天才数学者と、それに立ち向かう物理学者という対比も素晴らしい。単なるトリック合戦ではなく、数学的論理と物理学的思考の衝突という知的興奮が味わえるのが他のミステリーとは違うポイントですね。 ただ、個人的に最も心を掴まれたのは、実はそのトリック部分よりも石神という人物の内面です。彼の秘かな想いと献身の話は、ミステリーの枠を超えた人間ドラマとして深く響きました。自営業として人間関係に気を配る仕事をしている身としては、登場人物たちの微妙な感情の機微が本当にリアルに感じられたんです。 長編としてのページ数もちょうど良く、一気読み必至。同じガリレオシリーズの短編も読んでみたくなりました。話題作は伊達ではないと再認識させてくれた一冊です。
『容疑者Xの献身』をようやく読み終わりました。話題になってから何年も経っていますが、今更ながら手に取った次第です。 教員という職業柄、主人公の石神が高校の数学教師という設定に思わず親近感を持ってしまいました。天才でありながら不遇な環境に置かれた人物の葛藤と、愛する者のための究極の選択——その緊迫感が見事に描き出されています。 何より東野圭吾の構成の巧みさに脱帽です。数学的な論理と人間の感情を巧妙に絡ませながら、物語が進行していく。湯川学との対比構図も効果的で、最後まで手が止まりませんでした。 強いて言えば、結末に若干の物足りなさを感じるところもあります。ただそれでも、このような傑作が長く愛読されている理由がよく分かりました。直木賞受賞も納得です。 ガリレオシリーズの入門編としても、ミステリー好きのあらゆる読者にもお勧めできる傑作だと思います。もっと早く読んでおくべきだった。
漫画やライトノベルばかり読んでた私が、友達の勧めで手に取った一冊です。正直、ミステリーって難しそうだなって思ってたんですけど、これはもう面白くて一気読みしちゃいました! 何がいいって、登場人物の心理描写がリアルなんですよね。特に主人公の石神が隣人の靖子に向ける想いの描き方が切なくて、純粋な感情と複雑な行動が同時に存在することの葛藤がすごく伝わってきました。ラノベとは違う、大人の恋愛観みたいなものを感じさせられます。 そしてなんといっても、トリックの完成度!どうやって謎を解くのか、石神と湯川学の対比を通じて徐々に明かされていく過程が本当に秀逸です。会社の通勤時間に読んでても、家に帰ってから続きが気になって仕事の疲れも忘れちゃいます。 大人っぽい内容だけど、テンポもいいので読みやすい。これまでミステリーを避けてた私みたいな人にも本当にオススメです。ガリレオシリーズの他の作品も読みたくなりました!
ガリレオシリーズの長篇ということで手に取ったんですが、予想以上に引き込まれました。漫画やライトノベルをよく読む身からすると、ミステリー小説ってちょっと敷居が高いイメージだったんですよ。でも東野圭吾の筆力はすごい。登場人物たちの心情描写がめっちゃ丁寧で、完全犯罪を企てる理由が犯人の心理に深く根ざしていることに気付かされます。 特に石神と湯川の関係性が秀逸。かつての親友同士が対立する構図って、設定だけでもドラマティックなのに、物語が進むにつれて複雑な感情が絡み合っていく様子が本当に面白い。数学的な思考と物理学的アプローチで謎を解く過程も、実際に読んでいて頭を使うような感覚があります。 ミステリーのプロットとしても完成度が高くて、ラスト近くで明かされる真実には驚かされました。漫画やラノベの気軽さとは違う、本格小説の深さを実感できたというか。これまでミステリーを避けてた自分の失敗だと思いますね。直木賞受賞作の重厚さと読みやすさのバランスが本当によく取れていて、大学院の課題の息抜きにぴったりでした。
医療現場で日々忙しく過ごしていた時期に、同僚が「これ、面白いよ」と薦めてくれたのがこの作品でした。最初は東野圭吾の名前は知っていても、まだ読んだことがなくて、ちょっと手に取ってみようかな程度だったんです。 読み始めたら、もう止められませんでした。天才数学者の石神という主人公の、静かだけど深い想いが痛いほどに伝わってくる。そして彼が仕掛ける「完全犯罪」の緻密さ、その論理的な美しさに引き込まれました。医療の世界にいると、どうしても感情論で判断してしまうことが多いのですが、この作品では理性と感情の衝突が見事に描かれていて、考えさせられます。 湯川学との対抗構図も秀逸で、二人の関係性が物語の中で徐々に明かされていくのがいい。あ、ネタバレになるといけませんね。何度も読み直したくなる作品です。仕事で疲れた日の夜に、ゆっくり読むのに最適。文庫版なので持ち運びも便利で、本当に重宝しています。