みんなの感想
直木賞受賞作とのことで期待して手に取りました。昭和初期の上流階級を舞台にした三つの短編ですが、どれも緻密で引き込まれます。 特に印象的だったのは、各編に登場する「ベッキーさん」という人物の存在感。名探偵というわけではないのに、自然と謎解きの中心にいる。そこが巧いなと感じました。昭和十一年の東京という時代背景も、丁寧に描かれていて、読みながら その世界に浸れます。 管理職という立場上、複雑な人間関係の描写に特に共感しました。華族主人の失踪事件や、良家の少年の夜間行動など、一見すると社会的地位に守られているはずの人物たちが、それでも逃れられない運命や秘密を抱えている。そうした切実さが作品全体を貫いています。 難を言えば、短編三篇ということで各々の展開が少し駆け足に感じる部分もありますが、それでもシリーズ最終巻として申し分ない仕上がり。気軽に読める文庫のサイズで、でも深い。忙しい日々の合間に、こういう質の高い読書ができるのは本当にありがたいです。
直木賞受賞作ということで手に取った一冊だが、これは実に見事な出来栄えだ。昭和初期の上流階級を舞台に、三つのミステリが織りなす物語の緻密さには、自分より若い世代の作家がこれほどの完成度を示し得るのかと、つい感心してしまった。 「鷺と雪」の切なさ、「不在の父」の謎解きの鮮やかさ、そして「獅子と地下鉄」の深さ——シリーズ最終巻だけあって、それぞれが独立した物語でありながらも、どこかで繋がっているのではないかという予感が読む愉しみを増す。昭和十一年という時代背景も巧みに活かされており、当時の社会構造やしがらみが人物の運命に深く影響を与えている様が、静かに、しかし確かに伝わってくる。 八十路に差しかかった身としては、こうした古き良き昭和の香りを持つ作品を読むことで、自分たちが経験した時代への新しい視点を得られるのが何ともいえず心地よい。文庫版で手軽に読めるのも嬉しい配慮だ。話題作として名高いのも納得できる、本当に良い読書体験となった。
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2026年10月19日
ボランティアの活動をしていると、何かと心が疲れることもあります。そんな時に、この開運手帳を手にしてみました。ゲッターズ飯田さんの五星三心占いということで、少し興味を持ったのです。 正直申し上げますと、占いには懐疑的な方でしたが、この手帳は実用的で驚きました。毎日のスケジュール管理ができるのはもちろん、月ごとの運勢が丁寧に書かれており、それを参考にしながら日々を過ごすことで、気持ちが少し前向きになるのを感じます。 サイン本ということで、著者の思いが詰まっているのかもしれません。金の鳳凰座というのは、なかなか美しい装丁で、手帳を開く度に気分も上がります。 これからの一年を、この手帳と一緒に、大切に過ごしていきたいと思います。人生経験が長い者だからこそ、時には新しい視点を大事にすることも必要だと、この手帳が教えてくれた気がします。
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