私たちの世代は

私たちの世代は

瀬尾 まいこ

出版社:文藝春秋 出版年月日:2026/02/04

文藝春秋 | 2026/02/04

4.80
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

SNSで話題になっていたので、気になって手に取りました。『そして、バトンは渡された』の著者による作品ということで、期待値も高かったのですが、その期待を大きく上回る感動がありました。 コロナ禍という社会的背景を舞台に、異なる家庭環境の二人の子どもたちの心情を丁寧に描いています。表面的には幸福そうに見える家庭、一見すると不安定に思える環境。でも物語を読み進めるにつれて、人間関係の複雑さと温かさが胸に迫ってきます。特に大人になった今だからこそ分かる親心や、子どもたちの戸惑いが切実に伝わってくるんです。 公務員という仕事をしていると、社会的な困難を抱えた人たちと向き合う機会が多いのですが、この本は「見守る」ことの大切さを改めて教えてくれました。決して押し付けがましくなく、でも確かに存在する優しさ。大人向けの作品として完成度が高いと感じます。文庫版だからこそ、手軽に何度も読み返したくなる一冊です。

感想

この本は、パンデミックの時代を子どもたちがどう生きたかを静かに丁寧に描いた作品ですね。『そして、バトンは渡された』の著者だということで、期待して手に取りました。 冴と心晴という二人の少女の視点から、マスク世代の子どもたちの不安や葛藤が伝わってきます。環境は異なっていても、大人たちに理解されず、一人で抱え込む子どもたちの気持ちが本当によく書かれている。あの時代、確かにそういう苦しみがあったのだと改めて考えさせられました。 ボランティアをしていて、様々な世代の方々と関わる機会が多いのですが、この世代の子どもたちの話を聞く機会もあります。この本を読むことで、彼らの経験をより深く理解できた気がします。 何より、大人たちが子どもたちを見守ろうとする姿勢が温かく、希望を感じさせてくれました。難しい時代でも、人と人とのつながりの大切さを教えてくれる、すてきな一冊です。慎重に本を選ぶ私ですが、この作品は本当におすすめできます。

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