人間の性
幻冬舎 | 2026/09/30
みんなの感想
この本を手に取ったのは、正義感だけで世の中が回ってるわけじゃないという漠然とした疑問があったからだ。著者の経験——外交官としてのキャリアから東京拘置所での512日間まで——という極限の体験に基づいた人間論だから、説得力が違う。 印象的だったのは、人間の本質を直視することの大切さ。「悪意に満ちた世の中」という表現は最初きつく感じたけど、読み進むと著者が言いたいのは絶望じゃなくて、現実の受け入れ方についてなんだと分かる。人間の根っこにある本性を理解すれば、余計なストレスを減らせるという視点は、高校生の今だからこそ参考になる。世の中に出る前に知っておくべき事実が詰まってる。 ただ、人文・思想書として読むと、もう少し深掘りした議論が欲しかった部分もある。けど、新書というフォーマットの制約の中では、バランスよくまとめられていると思う。正義感だけで生きると痛い目に遭う——その理由を著者の視点から学べるのは価値があった。
世の中の理不尽さに何度もモヤモヤしていた私にとって、この本は一つの答えを提示してくれました。著者が東京拘置所での過酷な体験を通じて辿り着いた人間観が、これほどまで腑に落ちるとは思いませんでした。 正義感を持つことは大切ですが、それだけでは世間の不条理に立ち向かえないという指摘は耳が痛い。主婦生活の中でも、ご近所付き合いや子育てのルールなど、理不尽に感じることは少なくありません。けれど著者の視点を借りれば、そうした葛藤も人間の本質を理解する過程として受け止められるようになります。 新書という手軽なフォーマットながら、人間心理の奥深さが丁寧に描かれています。極限状態での著者の観察眼の鋭さと、膨大な読書経験から導き出された論理に説得力があります。もちろん全てに同意するわけではありませんが、固定観念をほぐし、人間関係や人生設計を柔軟に考え直すきっかけになりました。日々のストレスを少し手放したいと感じている方には、特におすすめです。
この本を手に取るまで、私は正直さが何よりも大切だと信じて生きてきました。しかし著者の主張を読み進むにつれ、人生七十年をかけて見てきた世の中の矛盾がようやく腑に落ちた気がします。 特に印象深かったのは、獄中で著者が辿り着いた人間観です。正義感を前面に出すと確かに痛い目に遭う。ボランティア活動を通じても、そうした場面に何度も遭遇してきた私には心当たりが多くあります。本書は決して悲観的ではなく、むしろ人間の本質を知ることで、無駄なストレスから解放されるという前向きなメッセージが貫かれています。 丁寧で読みやすい新書版の形式も、じっくり考えながら読み進めるのに適していました。完全に同意できない部分もありますが、これからの人生をより気楽に、そして知恵深く歩むための良い指南書となりました。年配世代こそ読む価値のある一冊だと感じます。
世の中の理不尽さについて考えることが多かったので、この本はタイムリーな出会いだった。著者が512日間投獄された実体験に基づいているからこそ、単なる理屈ではなく、真の説得力がある。 人間の本質が"善"ではなく"悪"という前提で世界を見つめ直すことで、むしろ気が楽になるというのは目からウロコだ。正義感を振りかざして相手を裁こうとするから疲れるんだ、という指摘は、自分の人間関係の悩みにも当てはまることばかり。何千冊もの読書を通して到達した人間論だけあって、古典から現代思想まで幅広い知見が織り交ぜられている点も知識欲をくすぐられた。 何度も頷きながら読み進めた。フリーターという立場で社会的プレッシャーを感じることもあるけど、人間の根っこを理解することで、余計なストレスから解放されるという著者の主張は本当に救われた。人生をもう一度見つめ直したい人、世の中に疲れている人にぜひ読んでほしい一冊。
80年近く生きてくると、世の中というのが本当に複雑で矛盾に満ちていることが嫌というほど分かってくる。正直に商売をしてきた者として、時に理不尽さを感じることもあった。この本はそうした違和感に対して、一つの明快な答えを示してくれた。 著者の異色な経歴—外交官としての華やかなキャリアから一転して拘置所の独房という極限の体験—が説得力を生む。そこで得られた人間観は、単なる机上の空論ではなく、身をもって体得したものだからだ。人間の本質に関する議論は重いテーマだが、この新書版はコンパクトながら深い。 特に印象的だったのは、正義感を振りかざすことの危険性についての指摘である。長く商売をしていると、道徳的に正しいことが必ずしも現実では成功につながらないことを知る。その矛盾を理屈ではなく、納得できる形で示してくれた点が素晴らしい。 人生の後半戦に突入した者にとって、世の中の見方を整理し、余計なストレスを手放すための良い指南書だと思う。
図書館で見かけて、タイトルが気になって手に取りました。人間の本質について書かれた本ということで、どんな内容か興味津々だったんです。 読んでみた感想としては…正直なところ、想像していたのとちょっと違いました。著者の経験から得られた考え方は確かに参考になる部分もあります。特に「世の中って思ったより複雑」っていう部分は、高専生の私たちが社会に出る前に知っておいて損はないなって感じました。 ただ、全体的に「人間って基本的に悪なんだ」という前提で話が進むので、読んでいて少し重い気分になってしまいました。確かにムダな苦労を減らすための考え方かもしれませんが、15歳の段階で「世の中そんなもん」って割り切るのは、ちょっと早いような気もして…。 悪くはない本だと思うんですけど、自分のペースで慎重に選ぶ派の私としては、もう少し別の視点からの意見も聞いてから読むかどうか決めたかった、というのが正直なところです。