もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

岩崎 夏海

出版社:ダイヤモンド社 出版年月日:2009/12/01

ダイヤモンド社 | 2009/12/01

4.00
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

この本を手に取ったのは、ビジネス書と青春小説が融合している珍しい企画に興味を持ったからです。ドラッカーの『マネジメント』という難解な経営学書を、高校野球という身近な題材で解きほぐしてくれるって、なかなか面白いアイデアじゃないですか。 実際に読んでみると、主人公が直面する組織運営の課題とドラッカーの理論の結びつきは分かりやすく、大学院での論文執筆で疲れた脳にもスッと入ってきました。「顧客は誰か」「真摯さとは何か」といった根本的な問いが、野球部という具体的な場面を通じて実感できるのは工夫されていると思います。 ただ、ビジネス書としての深掘りと、小説としての心情描写のバランスが微妙な印象。ドラッカーの理論をもっと掘り下げたいときと、もっと青春ストーリーに没頭したいときのどちらでもある種の物足りなさを感じました。組織マネジメントの基礎を楽しく学びたい人には絶対おすすめですが、どちらかに特化した内容を求めている人にはちょっと中途半端に映るかもしれません。 気軽に読む分にはいい本です。

感想

話題になってから時間が経っていますが、ようやく手に取ってみました。正直なところ、高校野球とドラッカーの経営学という組み合わせが本当に成立するのか、半信半疑でしたが、見事に裏切られました。 物語として面白いだけでなく、ドラッカーの教えが自然に織り込まれているんです。主人公の女子マネージャーが次々と直面する問題を、経営学の視点から解決していく過程を読んでいると、「あ、これは会社組織にも当てはまるな」と何度も思わされました。 特に印象的だったのは、組織の目的を明確にすることの重要性です。野球部という一見単純な組織でも、メンバー一人ひとりが同じゴールを見ていなければ動かないというメッセージは、家事や家計管理、子育てという日常の中でも確実に役立つ視点でした。 子どもたちの進路を考える時期にある親として、単なるビジネス書ではなく、人を動かす本質とは何かを改めて考えさせてくれる一冊。青春小説としての爽快感と学びが両立している稀有な作品だと思います。

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