夫のカノジョ

夫のカノジョ

垣谷美雨

出版社:双葉社 出版年月日:2013/10/01

双葉社 | 2013/10/01

4.33
本棚登録:8人

みんなの感想

感想

新社会人になって数ヶ月。職場で先輩と意見が合わない時や、家族との関係が少しぎくしゃくしている時があって、そんな時に手に取った一冊です。 身体が入れ替わるというファンタジーな設定なのに、描かれているのは非常にリアルな人間関係。立場を変えて相手の視点に立つことで、自分がいかに相手を理解していなかったか、そして相手もまた自分のことを知ろうとしていたのかが明かされていく過程が秀逸です。 特に印象的だったのは、相手の日常を経験することで、その人への見方がガラッと変わるシーン。新社会人の今だからこそ、こういった「別の立場から物事を見る」という視点の重要性が身に沁みます。評価の高さも納得。読み終わった後、職場の人間関係にも、家族との関係にも、もう少し優しく向き合えそうな気がします。エンタメ性も高く、ページをめくる手が止まりませんでした。

感想

身体が入れ替わるというちょっと変わった設定ですが、これが予想以上に面白かった。妻が夫の浮気相手の女性と入れ替わってしまうという、最初は荒唐無稽に感じる話なんですが、読み進めていくうちにぐいぐい引き込まれてしまいます。 何が素晴らしいって、別の立場から自分の人生を見つめ直すというテーマが、なかなか深いんですよ。平凡な日々に不満を感じていた妻が、相手の身体を通じて別の視点を持つことで、家族や周囲の人間関係がどう見えるのか変わっていく過程が丁寧に描かれています。 年を重ねた身としては、この「相手を理解する」という部分が特に胸に響きました。夫婦関係って長くなると、つい相手が見えなくなってしまうことってありますからね。この物語を読んでいると、自分も周囲の人に、もっと優しく向き合うべきだなと気づかされます。 文体も読みやすく、文庫本サイズでちょうど良いボリューム。気軽に楽しめながらも、何か大切なことを学べる、そんな一冊です。家族関係に少し悩んでいる方にはぜひおすすめしたい。

感想

身体が入れ替わるというSFめいた設定なのに、読んでいて驚くほどリアルに感じられた。妻と夫の浮気相手が入れ替わるという奇想天外な状況が、実は人間関係の本質を考えさせるきっかけになるんだね。 管理職をやっていると、つい立場や肩書きで相手を判断してしまう癖がある。この小説はそういう固定観念をぐらぐらにさせてくれる。別の視点から自分の日常を眺めることで、当たり前だと思っていたことがいかに大切かが浮き彫りになる。家族との関係も、職場の人間関係も同じなんだろう。 何より良かったのは、後味の良さだ。読み終わったあとに、ちょっと妻に優しくしたくなる、そんな心地よさが残る。決して説教的ではなく、エンタメとして楽しみながら、自然と人への接し方を考え直させられる。仕事で疲れた日の夜に読むのに、ちょうどいい一冊だった。

感想

身体が入れ替わってしまうなんて、なんとも面白い設定だと思って手に取ってみました。夫の浮気を疑う妻と、その相手の女性が口論の末に身体を交換してしまう、という不思議な出来事から始まるお話です。 読んでいて思ったのは、自分の人生を別の視点から見つめ直すって大事だなということ。主人公たちが相手の立場になることで、それぞれが気づかなかった家族のこと、人間関係のこと、そして自分たちの抱えていた不満や誤解が少しずつ解けていく過程が描かれています。 ただ、正直なところ、物語としては予想通りの展開が多くて、新鮮さにはちょっと欠けるかなという感じがしました。長編ということもあり、中盤少しダレ気味だったり。それでも、読み終わった後に「人って変わることができるんだ」「もう少し相手を理解しようとしよう」という気持ちになれたのは良かったです。気軽に読むには悪くない一冊。人に優しくなりたいときに読むといいかもしれませんね。

感想

話題になっていたので手に取ってみましたが、予想以上に考えさせられる一冊でした。身体が入れ替わるという設定は、一見するとライトなファンタジーですが、そこから見えてくるのは夫婦関係の深い問題。教室でも感じますが、人間関係は相手の立場に立つことの難しさがすべてだと思うんです。 この作品は、それをエンタメとしてありありと表現してくれます。妻が相手の女性の人生を、女性が妻の日常を体験することで、互いへの理解や見方が変わっていく過程が実に自然で説得力がある。平凡な日々の中にある不満は誰にでもあるけれど、それがどれほど大切なものに支えられているのかを改めて気づかせてくれるんです。 決して説教的にならず、人間関係の機微を丁寧に描いているところが秀逸。読後、妻や同僚、生徒たちに少し優しくなれそうな、そんな不思議な力を持った作品です。長編ですが一気読みできる面白さもあります。

感想

SNSで話題になっていたので、ついつい手に取ってしまいました。身体が入れ替わるなんて、ちょっと突飛な設定だなと思っていたのですが、読み進むにつれ、その奇想天外さが逆に効果的に機能していることに気づかされました。 夫の浮気疑惑という、実生活でもありえそうなトラブルから始まるのに、そこから派生する展開がこんなにも人間関係の機微を丁寧に描き出すとは。別の立場から自分の人生を見つめ直す、あの緊張感とわずかな発見の積み重ねが、ページをめくる手を止められなくします。 日々の家事や育児で、つい家族のことを一方的に判断してしまっていた自分を反省させられました。相手の視点に立つということの大切さが、こんなにも心に響くとは。物語を通じて、ほんの小さな意識の転換が、実は大きな変化につながるんだということを改めて感じることができました。心が温かくなるような、でもどこか考えさせられる、そんな素敵な一冊です。

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