yocciの本棚
感想

『三日間の幸福』が好きで、この著者の最新作と聞いて即購入しました。正解でした! 偽りの記憶を抱えた青年が、実在しないはずの少女と出会う——その設定だけで既に引き込まれるんですけど、読んでみるとさらに深い。記憶と現実の境界線が曖昧になっていく感覚が、本当に切実に伝わってくるんです。特に、天谷千尋が戸惑いながらも灯花と向き合う過程が素敵で、何度も立ち止まって読み返してしまいました。 ライトノベルとか漫画をよく読む身からすると、この作品はどちらでもない独特の世界観があって、でも決して難しくない。むしろ、青春時代の切なさや儚さが心に染みる感じで、大人になった今だからこそ響くものがあるなって感じました。 ただ、後半ちょっと展開が急に感じたところもあったので、星は4つ。それでも十分に「また読みたい」って思える作品です。文庫版だから手軽に読めるのもいいですね。

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