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じい散歩 妻の反乱

じい散歩 妻の反乱

藤野千夜 双葉社 2026年10月14日

感想

前作の『じい散歩』が面白かったので、続編を楽しみにしていた。やっぱり期待通り、いい一冊だった。 180歳を超えた夫婦の日常を描いたこの話は、年を重ねることの喜怒哀楽がしみじみと伝わってくる。自分も62になってみると、新平さんの散歩や食べ歩きの楽しみ、そして妻への気遣いなんかに、思わず頷いてしまう部分が多い。独身の息子たちのエピソードも笑えるし、妻が「反乱」を起こす辺りの流れも自然で親近感がわく。 老老介護という重いテーマを扱いながらも、どこか可笑しく、温かい話調で読ませるのが著者の上手さだと思う。決して説教臭くなく、むしろ人生の縮図を見るような気がした。嘱託の身となった今、こういった肩の力を抜いて読める家族小説は本当にありがたい。気軽に楽しめながらも、心に何かが残る。そういう本が今の自分には一番心地よい。

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