The Giving Tree

The Giving Tree

Shel Silverstein

出版社:HARPERCOLLINS 出版年月日:1964/01/01

HARPERCOLLINS | 1964/01/01

3.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

村上春樹の訳で話題になったという「おおきな木」、このたび原作の英語版を手にしました。80年も生きていると、こうした古典は一度は読んでおきたいという思いが強くなるものです。 シェル・シルヴァスタインの作品は、一見するとお子さん向けの絵本かもしれません。しかし、人生の終盤を迎えた身としては、この作品に深い含蕴があることに気づかされます。無償の愛を与え続ける樹と、それを受け取り成長していく少年。その関係性の変化を追っていくと、人生とは何か、与えることと受けることの意味が静かに心に沁み入ってくるのです。 短編ながら、何度も読み返したくなる力強さがあります。訳版との読み比べも興味深く、原文の響きを確かめながら味わうのも良いでしょう。人生経験を重ねた読者だからこそ、より味わい深く感じられる傑作だと思います。

感想

「おおきな木」の原作を読んでみました。村上春樹訳での評判が高かったので期待して手に取ったんですが、正直なところ期待値とのギャップが大きかったです。 確かに、木と少年の関係を通じて「与える」ことについて考えさせられるテーマはいいんですよ。でも、読んでいてモヤモヤが残ってしまいました。少年が大人になっていく過程で、木に対して一方的に要求し続けるのに対して、木はただ与え続けるだけ。その関係性が本当に「愛」として描かれているのか、それとも「依存」じゃないのか、その境界線が曖昧に感じられてしまって。 哲学的な寓話として深く考えるなら面白いのかもしれませんが、大学の課題で何度も読み返している身としては、もう少しスッキリとした答え、あるいはより複雑な人間関係の葛藤があってもいいのかなと思いました。短編として良い作品ではあるんですが、「不朽の名作」と呼ぶほどの感動には、自分は至りませんでした。

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