一千万人誘拐計画

一千万人誘拐計画

西村 京太郎

出版社:KADOKAWA 出版年月日:1983/03/02

KADOKAWA | 1983/03/02

4.67
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

十津川警部補シリーズは定番だが、このタイトルを見かけたとき思わず手に取ってしまった。一千万人誘拐という荒唐無稽なプロット設定ながら、物語に引き込まれるのは著者の力量だろう。 警視庁とバカげた計画を立てた犯人の対決という基本構図は単純だが、組織内の動きや時間的プレッシャーの描き方が秀逸だ。管理職の身としては、大規模事件対応時の指揮系統や判断のプロセスといった部分にも自然と目が行く。著者が丁寧に描いているのが分かる。 文庫版ということもあり、通勤電車での読書に最適。適度なページめくり感と、短編の面白さと長編の深さを兼ね備えた作品だ。話題作をチェックしておきたい身としても、ミステリ・警察小説好きなら必読といえるだろう。十津川シリーズに関心がなかった人でも、このエンタテインメント性の高さなら十分楽しめるはずだ。

感想

このごろ話題の作品ということで手に取ってみました。何と一千万人の誘拐計画とは、なかなか大胆な設定ではありませんか。警視庁の十津川警部補とこの奇想天外な犯人のやり取りが実に緊張感に満ちていて、一気読みしてしまいました。 年を重ねると、こういう冒険心あふれる物語が心に響くんですね。犯人の予想外の行動、警察の綿密な捜査、その息づまるような対決の場面では、ついつい続きが気になってページをめくる手が止まりませんでした。著者の構成力と筆力に感心します。 文庫本というのも手軽で良い。ボランティアの合間の読書時間に、こうして気軽に最新の話題作に触れられるのは、今の時代のありがたさだと思います。派手な展開もありながら、どこか人間味のある物語運びに、すっかり引き込まれてしまいました。七十代になっても心躍る一冊に出会えるのは本当に幸せです。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ