殺し屋がレジにいる

殺し屋がレジにいる

榎田 ユウリ

出版社:講談社 出版年月日:2025/12/17

講談社 | 2025/12/17

4.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

最近、話題になっていたこの作品をようやく手に取りました。人生経験も多く、社会の不条理にもそれなりに目を瞑ってきた年代として、この本が描く女性たちの怒りと解放の物語には心を揺さぶられるものがありました。 主人公たちの「すみません」と「しょうがない」で自分を縛ってきた人生が、ある瞬間から大きく変わる。その転機の描き方が実に生き生きしていて、読んでいて痛快感すら感じました。特に、モラハラやカスハラといった昨今の社会問題が物語の中で容赦なく描かれているところが良い。単なるエンタメではなく、社会への問題提起として機能しています。 女性へのジェンダー的抑圧、世代による葛藤、そして自分たちの人生を取り戻すことの重要性——これらのテーマが70代の殺し屋という奇想天外な設定を通じて表現されるのです。一見突拍子もない設定かもしれませんが、メッセージの強さは十分に伝わってきました。 世代を超えて、多くの人に読まれるべき一冊だと思います。

感想

この本のタイトルを見た時、思わず手に取ってしまいました。殺し屋がレジにいるって、何それ?という興味と、表紙からにじみ出ている独特の雰囲気に引き込まれた感じです。 読んでみて一番驚いたのは、この作品がこんなに痛快でユーモアに溢れていることでした。52歳の榊冴子という女性が、モラハラや理不尽な扱いに向き合う姿勢が本当に気持ちいい。「すみません」と「しょうがない」で人生を小さくまとめてしまう女性たちへの怒りと優しさが、随所に光っています。 主婦の身としては、この本に描かれた日常の息苦しさがよくわかります。でも同時に、その「しょうがない」に立ち向かう勇気をもらった感じ。ストーリーも軽妙で、グイグイ読み進められました。 若い女性にもそうでない人にも、特に「もう我慢するのはやめたい」と思ってる人には本当におすすめです。女が女を応援する物語として、じんわり心に残る一冊でした。

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