ゆうべの食卓

ゆうべの食卓

角田 光代

出版社:新潮社 出版年月日:2026/01/28

新潮社 | 2026/01/28

3.25
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

食卓を舞台にした人間関係の物語、ということで手に取ってみました。短編集形式で、別れや成長、家族との関係など、誰もが経験しそうなテーマが次々と出てきます。 読んでいて感じたのは、この本が目指しているものは確かに良いということ。食べ物を通じて人と人の関係が映し出される、そういう優しい視点は素敵です。ただ、各短編が予想の範囲内で進む傾向があって、驚きや深い余韻が物足りないかなという印象。心がときめくようなシーンもあれば、「あ、そう来たか」という既視感も感じてしまいました。 忙しい平日の帰宅後、さっと読む分には心地よい一冊だと思います。特に食べ物や家族の話が好きな人にはいいかもしれません。ただ、強く心を掴まれる何かを期待していた自分には、もう一歩足りないな、という感じで終わってしまいました。

感想

食卓を舞台にした短編集ということで、家事に携わる身として興味を持って読み始めました。料理を通じて人間関係の繋がりを描いているというコンセプトは素敵だなと感じます。 実際に読んでみると、どの話も確かに温かみはあるのですが、正直なところ、どれも似たようなトーンで展開していくので、途中で少し飽きてしまいました。短編集なので、もっと話ごとにバリエーションがあってもよかったかなと思います。 ただ、「ひとり暮らし初心者の娘に伝授される母のグラタン」の話や「前妻が残していたレシピブック」といった設定は、いろいろなことを考えさせられるエピソードで、そういった部分は丁寧に描かれていて良かったです。 家事をしながら、ちょっと一息つきたいときに読むような本という感じでしょうか。特別な感動があるわけではないけれど、読んだ後にほんわりとした気持ちになれる一冊です。家族との食卓を大切にしたくなる、そんな本でした。

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