国盗り物語 4

国盗り物語 4

司馬 遼太郎

出版社:新潮社 出版年月日:2004/02/01

新潮社 | 2004/02/01

4.80
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

「国盗り物語」の完結編、やっと読み終わりました。司馬遼太郎の歴史小説の中でも特に好きなシリーズなんですが、最後の巻がこんなに引き込まれるとは。 織田信長と明智光秀という二人の巨人の葛藤を、ここまで丁寧に、そして人間らしく描いた作品は本当に珍しいと思います。歴史の教科書では「本能寺の変」は突然の反乱として描かれるけど、この作品では二人の相反する気質がどのように衝突していったのかが、じわじわと伝わってくる。光秀の内向的で繊細な感受性と、信長の外向的な激情——その違いがここまで深刻な溝を生むんだなって。 物語として完成度が高いのはもちろんですが、なんといっても人物描写が秀逸。歴史小説ってときに説教的になりがちなのに、この本は登場人物の心理を現代的な感覚で丁寧に追っていて、大学院の研究で疲れた頭もスッと物語の中に引き込まれました。あっという間に読めちゃいます。歴史が好きな人はもちろん、人間ドラマとしても最高の一冊。シリーズを通して読む価値は絶対あります。

感想

司馬遼太郎の『国盗り物語』第四巻にして完結編。この巻で描かれる織田信長と明智光秀の関係性の描き方に、思わず引き込まれてしまいました。 これまでのシリーズを読み進めてきた身からすると、二人の対比がここまで鮮烈に浮かび上がるとは想像していませんでした。外に向かって激情的に進撃する信長に対し、内向的で繊細な光秀。同じく斉藤道三の目をかけられながらも、相容れぬ二つの個性が最終的にどのような軌跡を描くのか。著者がそこに「本能寺の変」の真因を見出そうとする姿勢が、非常に興味深いのです。 歴史的事実と創作の間を巧みに行き来しながら、人間本来の感情や矛盾に深く切り込んでいく。54年も生きていると、組織の中での人間関係の複雑さがよく分かるので、この作品が描く登場人物たちの葛藤は他人事とは思えません。 長大なシリーズの最後を飾るにふさわしい、説得力と圧倒的な描写力。手にして悔いなし。

感想

国盗り物語の最終巻にしてようやく理解できたことが多くありました。 信長と明智光秀という二人の傑出した人物が、同じ斉藤道三に愛されながらも、その本質において相容れない存在だったという視点は、本能寺の変をこれまでと違う角度から考えさせてくれます。激情的で外向的な信長と、繊細で内向的な光秀という対比は、単なる歴史的事実の説明ではなく、人間の本質的な衝突を描いているんですね。 新社会人として職場で様々な人間関係を経験し始めた今だからこそ、この二人の「相容れなさ」がリアルに感じられました。価値観や気質が異なる人間同士が、一つの目標に向かう時の緊張感と危うさが、すごく説得力を持って伝わってきます。 司馬遼太郎の筆力は相変わらず素晴らしく、歴史小説とは思えないほどの現代的な心理描写が、ページを開くたびに引き込まれます。全四巻の大作ですが、最終巻で全てが繋がる充足感は何物にも代え難いものでした。慎重に本を選ぶ私ですが、このシリーズは最後まで読む価値が十分にあります。

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