世界でいちばん透きとおった物語

世界でいちばん透きとおった物語

杉井 光

出版社:新潮社 出版年月日:2023/04/26

新潮社 | 2023/04/26

4.75
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

出版社のレビュー欄でこの本が高く評価されているのを見かけて、慎重に情報を集めてから購入した一冊です。ミステリ作家・宮内彰吾の遺稿をめぐる物語というプロット設定だけで、すでに惹きこまれていました。 読み始めると、主人公が父親の秘密と向き合う過程がじわじわと迫ってくるような緊張感で、ページをめくる手が止まりませんでした。複雑な家族関係の中で、真実とは何かを問い続ける構成が見事です。何より、編集者・霧子さんとのやり取りを通じて、物語の奥行きが徐々に明かされていく手法が秀逸でした。 社会人になって、仕事での人間関係に疲れることもある毎日ですが、この本は「人間関係の複雑さ」をテーマにしながらも、どこか希望的な読後感を与えてくれます。衝撃のラストという触れ込みも、決して嘘ではありませんでした。個人的には、その結末の意味を噛み砕くのに少し時間がかかりましたが、だからこそ何度か読み返す価値のある作品だと感じます。 新潮文庫のこれ以上ない一冊として、自信を持っておすすめできます。

感想

文庫本で気軽に読めるというので手に取ったのですが、これは本当に面白かった。ミステリ作家の遺稿を探すという設定から始まるのですが、読み進めるにつれて「あ、これは普通の話じゃないな」という感覚に襲われます。 著名な作家の隠された側面、複雑な人間関係、そして何より編集者との会話を通じて少しずつ明らかになっていく真実。息子の視点で物語が綴られているのですが、本当に世界の見え方が変わる瞬間があるんです。何度か「えっ、そういうことだったの?」と手が止まってしまいました。 衝撃のラストということは知っていたのですが、想像していたのとは全然違う方向に転がっていく。後半のページをめくる手が止まりませんでしたね。普段は穏やかな話ばかり読んでいるので、これくらい心を揺さぶられるのは本当に久しぶり。こういう読書の醍醐味をしみじみ感じました。文庫本のサイズ感も良くて、気軽なのに深い、そんな素敵な一冊です。

感想

SNSで話題になっていたので気になって手に取ったのですが、これは本当に面白い。ミステリの大家が遺した作品を巡る遺稿探しという設定から始まるのですが、読み進めるうちに物語の層が複雑に絡み合っていくのを感じます。 主人公が父親の隠された過去と向き合う過程は、単なるミステリトリックではなく、人間関係の微妙さや秘密が及ぼす影響についても深く考えさせられました。編集者の霧子さんとのやり取りも絶妙で、彼女の存在がストーリーに温かみを与えています。 何より素晴らしいのは、あのラストです。「透きとおる」というタイトルの意味が最後に腑に落ちた時の感覚は、本当に衝撃的でした。予測の斜め上を行く結末で、読み終わった後も余韻が残ります。自営業で忙しい日常の中でも、ついつい徹夜してしまうほど引き込まれました。話題作として納得の傑作です。

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