文豪の花嫁

文豪の花嫁

蒼磨 奏

出版社:新潮社 出版年月日:2026/02/28

新潮社 | 2026/02/28

4.00
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

大正ロマンという言葉だけで心をつかまれて手に取ったこの一冊、期待以上に素敵でした! 政略結婚で翻弄される女性・綴と、謎めいた作家・壬生冬青との関係性がとにかく魅力的。最初の一方的な破棄から数年後の再会という設定だけで既にドラマティックなのに、彼の秘密が絡み合うことで物語がどんどん深くなっていきます。綴の不審さと戸惑いが読んでいて本当に伝わってきて、「結局この人は誰なの?」という疑問を共有しながら読み進められるのが楽しい。 時代背景の空気感も心地よく、家族や身分といった不自由さの中でも必死に自分の道を模索する登場人物たちが素敵です。恋愛ストーリーとしてもしっかり練られているし、歴史小説としての重厚さもある。家事の合間にちょっとずつ読むのにちょうど良い長さなのも個人的には高ポイント。 大正時代に惹かれる方なら、きっと一気読みしちゃうと思いますよ。

感想

大正ロマンという響きに惹かれて手に取った一冊です。政略結婚という古典的な設定なのに、なぜか新鮮に感じられるのは、この物語の構成の妙なんだと思います。 妾の娘として虐げられていた綴が、破棄された婚約相手に再び求婚される――という導入だけで既に心つかまれるのですが、そこからの展開が本当に良い。彼が変わっていた理由、その秘密が明かされていく過程のドキドキ感がたまりません。新進気鋭の作家という肩書きも素敵で、大正時代の文化的な空気感がうまく描かれています。 仕事で疲れた日も、綴と征司のやり取りを読んでいるとほっこりして癒されました。二人の関係性が、最初の険悪さから少しずつ温かみを帯びていく様子が丁寧に描かれているのが良かった。ただ、中盤少し展開が駆け足気味になったかな?という印象もあります。それでもラストに向けて引き込まれ、読了後は心地よい満足感が残りました。 気軽に、でも十分に充実した時間を過ごせる一冊です。

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