蜜蜂と遠雷(上)

蜜蜂と遠雷(上)

恩田 陸

出版社:幻冬舎 出版年月日:2019/04/10

幻冬舎 | 2019/04/10

3.75
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

話題になっていたので、ついに手に取ってみました。正直、ピアノコンクールが題材だなんて、どうも退屈そうだなと思っていたのですが、これが予想外に面白い! 登場する四人の才能ある若者たちが、それぞれ全く異なる人生背景と課題を抱えながら、同じステージに立つという構成がじつに巧妙です。貧困の中で育った少年、トラウマを背負った天才、人生の後半戦で挑戦するサラリーマン、完璧な優等生——こうした多角的な視点から、音楽の本質と競争の意味が問われていく。 何より驚いたのは、音楽の描写の豊かさです。実際の音が聞こえてくるような、そして演奏者の心情までもが伝わってくるような筆致に引き込まれました。パート勤務で日々の雑事に追われる生活の中で、こうした没入感のある小説に出会えるのは贅沢だなあと感じます。 上巻ということで、ここからどう展開していくのか気になって仕方ありません。早く続きが読みたい、そんな気持ちにさせてくれる傑作だと思います。

感想

音楽コンクールを題材にした作品との事で、若い世代の読者層が熱く支持しているという話を聞いて手に取ってみました。上巻という事で、まずはここまでの感想を率直に述べます。 複数の登場人物の視点から物語が進行していく構成は工夫されていますし、各キャラクターの背景も丁寧に描かれています。音楽への向き合い方や内面の葛藤といった部分は、読んでいて引き込まれる要素が確かにあります。 ただ正直なところ、自分の年代にはやや同調しづらい面もありました。天才少年少女たちの青春的な輝きや、純粋な競争心といったものが、48歳の目を通すとどうしても相対化して見えてしまう。人生経験を積んだ読者として、違う視点から物語を評価したくなってしまうんです。 下巻に進むべきか迷っているところですが、物語としての完成度は悪くないので、続きが気になる方なら読み続ける価値はあるでしょう。ただし上巻の段階では、特別な傑作という印象には至りませんでした。慎重派の自分としては、もう少し様子見してから判断したいというのが正直なところです。

感想

ここ数か月、SNSでよく見かけていたから気になって手に取りました。ピアノコンクールを舞台にした作品ということで、クラシック音楽に詳しくない自分でも楽しめるかなと半信半疑でしたが、想像以上に引き込まれました。 印象的だったのは、四人の登場人物たちが全く異なるバックグラウンドを持ちながらコンクールに臨む姿勢です。賞を取ることだけが目的ではなく、各々が自分との向き合い方を模索している様が丁寧に描かれていて、単なる競争ドラマを超えた深さがあります。特に自宅に楽器を持たない少年の存在が、音楽って何だろうと考えさせられました。 文章のリズムも良く、ページをめくる手が止まりません。上巻だけで既にコンクール本編が始まっているので、続きが気になって仕方ない。会社帰りの電車でずっと読んでました。新社会人として忙しい日々の中でも、こういう「面白い」と純粋に思える本との出会いは大事だなと改めて感じます。下巻も早く読まないと。

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