椿ノ恋文

椿ノ恋文

小川糸

出版社:幻冬舎 出版年月日:2026/04/09

幻冬舎 | 2026/04/09

4.00
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

「ツバキ文具店」シリーズの最新作ということで、前作から続く世界にまた戻ってこられるのが嬉しくて手に取りました。 鳩子が家事と育児で忙しい中、代書屋を再開するという設定だけで既に共感。私たちの世代って、やりたいことと現実のバランスを取るのに必死ですよね。その葛藤を丁寧に描きながら、依頼人たちの人生に向き合う場面の温かさといったら。余命わずかな母が娘へ綴る想い、認知症の自分へ向けた手紙など、どれも胸が締め付けられるほど大切な内容です。 驚いたのは、こういった深刻なテーマばかりなのに、全体としては決して暗くならないこと。代書屋という仕事を通じて人々の人生に寄り添う姿勢が、読者の心もそっと支えてくれます。そして先代が遺した恋文という謎も絶妙。人生のあらゆる段階にある女性にとって、きっと共感できる何かがある本だと思います。話題になるのも納得の一冊です。

感想

「ツバキ文具店」シリーズの3作目ということで、話題になってたから読んでみました。代書屋というちょっと珍しい職業を舞台にしたお話で、いろんな人の想いが詰まった手紙が出てくるのは良かった。母から娘へ、認知症の人が自分へ……そういう切実な背景を持つ依頼たちは読んでて考えさせられます。 ただ、正直なところ期待値が高かったからか、ちょっと物足りない感じがしました。手紙のエピソード自体は素敵なんですけど、物語全体の流れがなんか散らかってる印象で。先代が書いたという恋文の謎も、盛り上がり方がイマイチな気が…。もっともっと引き込まれるような話の組立てだったら良かったのに。 あとやっぱり、家事と育児で忙しい主人公の日常パート、私たちの世代には遠すぎて感情移入しづらいんですよね。短編集みたいな構成も、連続で読んでると単調に感じちゃいました。悪くはないんだけど、前シリーズの方が好きだったかも。

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