児童の世紀

児童の世紀

エレン・ケイ / 小野寺信 / 小野寺百合子

出版社:冨山房 出版年月日:1979/02/09

冨山房 | 1979/02/09

3.00
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

1900年という時代に、このような先進的な教育論が提唱されていたことに驚きました。エレン・ケイの「児童の世紀」は、個性尊重や家庭教育の重要性を説く内容で、確かに現代の教育議論にも通じるものがあります。 ただ、率直に言うと、新書という限られた紙幅での展開のためか、主張は伝わってくるものの、その論拠や具体的な事例が十分に掘り下げられていない印象です。120年以上前の文明評論家の視点を現在に引き直そうとする試みは評価できますが、歴史的背景と現代への応用の間にやや距離を感じてしまいました。 婦人の使命についての記述も、当時としては革新的だったのでしょうが、現代の私たちが読むと、その部分の説得力はやや弱い。むしろ、この本の価値は「当時これほど進んだ思考があった」という歴史的発見にあるのかもしれません。教育について深く考えたい方には、より詳細な解説や批評的な検討を加えた著作の方が、より有益かもしれないと感じました。

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