今昔物語集(本朝部 5)

今昔物語集(本朝部 5)

永積安明 / 池上洵一

出版社:平凡社 出版年月日:1968/04/01

平凡社 | 1968/04/01

3.50
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

古典文学を体系的に読み進めたいという思いから、この『今昔物語集』本朝部に手を取ってみました。平安時代の説話集ということで、どのような世界観が広がっているのか期待していたのですが、正直なところ、読み進めるのに相応の集中力が必要です。 収録されている各話は短編形式で、説話の数々が淡々と記録されているという印象。古典らしい簡潔な文体は品があり、ときどき興味をそそられる挿話も含まれています。ただ、現代語訳であっても、話と話の繋がりを追うのに工夫が必要で、一気読みするのは難しいのが実際のところです。 エンジニアとして、ロジカルに整理された情報構造を好む私には、この散文的な記述スタイルが若干もどかしく感じられました。それでも、日本文化の基層を理解する上では避けて通れない古典であることは確実です。歴史や古典文学に強い関心がある方であれば、より深い読書体験ができるのだろうと思います。腰を据えて取り組む価値はある一冊ですが、全巻を揃えるかどうかは、次巻の出来次第で判断したいところです。

感想

古典への興味から手に取った『今昔物語集』の本朝部5巻ですが、正直なところ、期待と現実のギャップに少し残念な思いが残りました。 古い時代の説話集というのは、独特の味わいがあるものだと思っていたのですが、正規化・編纂されたテキストが少し固く感じられて、読んでいて引き込まれるような面白さに欠けていた印象です。短編の形式自体は気軽に読めるのは良いのですが、話の展開が予測しやすく、意外性に乏しい話が多かった気がします。 平凡社の文庫版という形式はコンパクトで手に取りやすいのですが、解説や注釈の量が物足りなく、背景知識がないと深く味わえない部分がありました。会社帰りのスキマ時間で読む娯楽としては、もう少し掴みのある話が欲しかったなという感じです。 古典への挑戦は大切だと思いますが、この巻に関しては、より入門者向けの解説が充実した版を選ぶか、別の古典を試してみた方が良さそうだなと思いました。

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