穏やか貴族の休暇のすすめ。9

穏やか貴族の休暇のすすめ。9

出版社:TOブックス 出版年月日:2020/06/10

TOブックス | 2020/06/10

4.00
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

シリーズ第9巻ということで、どこまで続くのかと思いながらも手に取ってしまった。もはや習慣の域に達している「穏やか貴族」への信頼感があるのだろう。 今作もリゼルの周りで新しい騒動が巻き起こる。タイトルの「誘拐」というワードから何か物騒な展開を予想していたが、いやいや、そこはこのシリーズ。相変わらずほのぼのとしたトーンで進んでいく。この緩さが実は中毒性が高いんだよな。忙しい日常の合間に、週末の休日にちょうど良い。 既に9巻続いているので、世界観や人物関係がしっかり構築されているのは大きなプラス。新しい読者も入りやすいが、前巻までのキャラクターの成長や関係性の変化を楽しみつつ読むのが正解だ。オフィシャルガイドブックやドラマCDの展開を見ても、出版社側の推し具合がうかがえる。この流れなら次巻も確実にチェック対象になるだろう。癒しを求める現代人にとって、こういった作品の需要は本当に高いと改めて認識させられた。

感想

第9巻にして、シリーズの魅力がますます深まってきた気がします。リゼルの予想外の展開に、思わずページをめくる手が止まりませんでした。 このシリーズの最大の売りは、その穏やかで心地よい空気感。ファンタジーなので冒険要素ももちろんあるのですが、戦闘シーンよりも、キャラクターたちの関係性や日常の温かさが前に出ているんです。大学院の研究で疲れた頭をほぐすのに、最適なエスケープ。 今巻での誘拐事件は、これまでののんびりとしたペースを揺さぶるいい引き込み。シリーズが進むにつれて、ストーリーが少しずつ複雑になってきているのも面白い。キャラクターの成長や人間関係の変化を丁寧に拾ってくれているので、長く読んでいるファンとしては愛おしさが増します。 ただ、いろいろと含みを残す終わり方なので、次巻がかなり気になってしまいます。続きが早く読みたい衝動に駆られるのは、良い意味での罪ですね。癒し系ファンタジーの奥深さを改めて実感した一冊です。

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