わたしたちの手話(1)改訂版

わたしたちの手話(1)改訂版

全日本聾唖連盟

出版社:全日本聾唖連盟 出版年月日:1987/09/01

全日本聾唖連盟 | 1987/09/01

4.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

手話について体系的に学べる教材を探していた時に、この一冊に出会いました。 聴覚障害者とのコミュニケーションについて学術的な関心を持っていたのですが、本書はそうした理論的背景だけでなく、実践的な手話表現を丁寧に解説している点が素晴らしいと思います。新書という限られた紙幅の中で、手話の基礎から日常会話に必要な表現まで、段階的に習得できるように構成されているのは工夫されています。 特に印象的だったのは、手話が単なる指文字の羅列ではなく、豊かな非言語表現を含む言語体系だということを改めて理解できたことです。イラストと説明文のバランスも良く、視覚的に理解しやすい作りになっています。 ただし、新書というフォーマットの制約もあってか、より詳細な文法解説や応用的な表現については物足りなさを感じる部分もあります。入門書としては優れていますが、さらに深く学びたい場合は他の参考書との併用が必要になるかもしれません。 手話への理解を深めたい人、聴覚障害者とのコミュニケーションに真摯に向き合いたい人にはぜひ手に取ってほしい一冊です。

感想

手話という言語体系に対して、これまでどれほど無知だったのかを思い知らされた。本書は単なる手話の入門書ではなく、ろう者の文化と言語としての手話の本質を丁寧に解き明かしている。 新書というコンパクトな形式ながら、手話が音声言語と全く異なる文法体系を持つこと、そしてそれが決して劣位ではなく等価の言語であるという点が明確に論述されている。著者の視点は学術的でありながらも親しみやすく、図版や説明も適切で理解しやすい。 フリーランスとして様々な人間関係を構築してきた身としては、言葉の多様性と、そこに存在する文化的価値を改めて認識することができた。この改訂版を読むことで、社会において見落とされてきた重要な視点を得ることができる。ろう者との共生について考える上で、本当に基礎的で不可欠な一冊だ。万人に推奨したい傑作である。

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