ゆーきの本棚
感想

このシリーズの第4弾とあって、手に取らずにはいられなかった。デパ地下の和菓子屋を舞台にした物語だが、単なる日常の記録ではなく、登場人物たちの心の動きがしっかり描かれているのが良い。 主人公・アンちゃんと周囲の人間関係の変化、別れと出会いを通じて、人生が常に動いていることを改めて感じさせてくれる。80年も生きてくると、若い頃のような劇的な出会いは減るものだが、この作品を読んでいるとそうした小さな変化の積み重ねが実は大切なんだと思い直させられた。 和菓子の描写も丁寧で、読んでいて実際に店に行きたくなる。食べ物を通じて人間関係を描くという手法が上手く機能している。前作までの流れを引き継ぎながらも、新しい展開が加わっており、シリーズとしての深まりが感じられた。このまま次の巻も出るだろうと思うが、楽しみに待つことにしたい。話題作として紹介されるだけの価値がある一冊だ。

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