みくの本棚
幽冥の岸 十二国記

幽冥の岸 十二国記

小野 不由美 新潮社 2026年9月17日

感想

十二国記シリーズを読むのは久しぶりでしたが、この『幽冥の岸』は本当に素晴らしい一冊でした。パート先の同僚が話題にしていたので手に取ってみたんですが、期待以上でした。 収録されている四編の短編は、どれもが「生きるとは何か」という根本的な問いを突きつけてくれます。特に表題作の「幽冥の岸」では、麒麟という神聖な存在が人間らしく葛藤する様が切実で、思わず考え込んでしまいました。人を傷つけてしまった者が、どのように生きていくべきなのか——そういう問題に正解などないということを改めて感じさせられます。 異世界の設定なのに、どこか私たちの世界と重なる人間関係や道徳の問題が描かれているところが、この著者の素晴らしさなんだと思います。文庫本で読みやすいのも嬉しい。年を重ねてから読むと、登場人物たちの葛藤がより深く胸に響いてきます。話題の本として推薦されている理由がよく理解できました。何度でも読み返したくなる一冊です。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ